第4話 自己否定への思い

僕は病気で働けない人も沢山いる事を知っている。

だから僕も現状の自分を受け入れてなければならない。

もっと力があればとか、病気が治ればとかじゃなくて。

幻聴「いやだめだ。オマエは特別だ。病気をいい訳にするんじゃない。神の声に従って死ねばいいんだよ。それが無理なら殺してやるよ」

幻聴に支配されて精神を壊された方が狂った方が楽なのかもしれない。

僕は脳の中で叫んでいた。殺せるモノなら殺してみろ!

幻聴「直接的に手をださない。精神的に殺す。自殺に追い込む」

こんな会話を幻聴としている時点で僕は壊れている。

幻聴「いつまで生きている気だ!早く死ねよ!死ぬこともできないこのかこのゲスやろう」

くそ!

くそ!

僕はみんなの力で生かされている。生きる事を許してもらっている。

だから負けたくはない。

幻聴「オマエには生きる資格が無くて、死ぬべき理由がある。だから早く消えろ。死ねよ」

不意に交通誘導の仕事をしていた時期のミスを思い出す。

幻聴「そうだろう?オマエのミスで人は死ぬんだ。だからオマエが死ね!オマエが迷惑なんだよ!役立たず!」

言い返せない。

でも過ぎた事だ。

だが罪は消えない。

幻聴「罰を受けろ。そして死ね」

やはり僕は死ぬべき人間なのか?

いや生きていてはいけない人間なのだろうか?

寝返りを打つ。

生きる事を強く望んで死んでいく人もいる。

生きていられる自体が幸せを手放す事自体が罪だろう。

だから僕は生きたい。

幻聴「良い良い訳だな。これほど諭しても分からないとは狂っている。社会にとって迷惑だ。早く消えろよ」

だけど僕は生きていきたいんだ。

生きていたい。

                                   続く   

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る