第3話 星になった
この物語は、私が小学6年生の頃のお話です。
私は、小学3年生から高校3年生まで、夏休みになると必ず、近所の子供達と花火を楽しんでいました。
それは、みんなで小遣いを出し合うことによって、より多くの花火を楽しむことができるし、たくさん一度に買うことで、オモチャ屋さんがサービスしてくれるんですよ。
流石に6年生にもなると、普通に花火をするのも飽きてきて、吹き上げるドラゴン花火でサッカーをしたり、プラモデルにロケット花火を付けて飛ばしたり、今考えると結構危険な、花火をバラして再構築したり(犯罪らしいから、良い子のみんなは真似しちゃダメだぞ!)、もっと危険な戦争ゴッコなんかもしました。
そんなある時、私に1つの考えが浮かぶのです。
そして、花火に手を加えるべく、友達の家に集まりました。
「ロン、なに作ってんの?」
「フ・フ・フ♪」
ロンと呼ばれた少年は、その実験の成功を夢見て、作成に励む。
そして、その日の晩。
ゲロ・ゲーロ!(@o@)
「カエル君、鳴くことはないよ。君は、カエル史上初! 空を飛ぶんだぁ!(☆o☆)」
科学に目覚めた少年は、満天の星空を指差し、ロケット花火に縛られた蛙にそう言い聞かせた。
シュッ!と言うマッチの音は、導火線へと誘われ、ロケットは大空へと一直線に放たれた。
ゲロ・ゲ~ロ~!!(@o@)
パン!と音がした後に、昼間に自作していたパラシュートが開き、フワリフワリと落ちてきた。
ロン少年は、目を輝かせ落下地点へと駆け出した。
「ヤッター! 成功だー!o(><)o」
喜んだのも、束の間。
カ、カエル君が居ない! Σ( ̄口 ̄!)
科学に犠牲はつきものと言うが……
友達も遅れて、落下地点へ。
「ロン! カエルどうなった?」
「星になったよ!」
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