週五日制

「と…言うか…学校は一週間の半分だよ?」

「…半分??」

「週五日制という事か?」

「いや、確かに一週間は十日だから、半分は五日だからさ

週五日制ってのは、合ってるけど…」


先程のカレンダーの下りがあったからだろうか

ある程度予想の範囲内だったのか、特に驚く様子は無かった


「週五日制って言ってたけど、普通に奇数週の土曜日は学校だったよね~」

「あぁそれ、結構前の話だよな…俺らの時…確か高校生くらいだったか?

それくらいから、完全に土曜日休みになったよな?」

「そうだね、あれ?中学の時だっけ?」

「あれ?そうだったか?

まぁとりあえず、小学生の時は確実奇数週は学校だったって事だな」

「それは、確かに!」

「…え…」

「「え??」」


同じ年齢…そして同じ生まれ年なので、話が通じるユウキとキョウヤ

しかし、ミナミは違う反応を示す

てっきり、同じような反応になるかと思っていたのに

予想外の反応で2人も驚く


「わ、私の時…普通にずっと奇数週は学校だったけど…

…あれ?高校とかに進学したかなぁ…?」

「「ぇ…知らないけど…」」


今の事は鑑定すればステータスで見る事が出来るが

向こうの世界で、どうしていたのか…までは分からない

よって2人にはどうしようも出来ないのだ


「てか…ミナミって、20歳で…僕らの元の年齢よりも年下だけど…

さっきの話聞いた感じ…生まれた年は僕らより前だよな…」

「そう…だな、年下と話してる感は無いな…」


先程の話…もし仮にミナミが大学…あるいは短大まで通っていたとして

その時まで完全週五日制でなかったのであれば

学校に行っている間に完全週五日制になった2人よりも

年上という事になる


(…これはまた、ややこしい状態だなぁ…)


向こうで生きた年齢的には、ユウキとキョウヤが年上

生年月日的に、そして現在の年齢的にはミナミが年上…という


「…まぁ、どっちが年上とかは考えない事にして…

こっちの学校が週の半分…五日って事は、残り五日は休みって事?」

「そうだよ!親の手伝いをしないといけない子もいるし

それくらいがちょうどいいんだよ!」

「…親の手伝いって、お金稼ぐ?」

「うん、そうだよ!兄弟とかが多かったりとか…

あと、親がギャンブルとかにハマってたりとか…

まぁ家庭によってさまざまだけど、手伝わないと大変な所はまぁまぁあるよ」

「…ギャンブルって…そんな施設あったっけ…?」


ココに来て、まだそのような娯楽のような施設は見た事が無い

まぁ、今まで生活や冒険必需品しか探していないからでもあるが…


「うん、一応あるけど…行く?」

「いや、今は良いや」

「そっか…まぁ、今それどころじゃないよね~

で、話は学校に戻すんだけど…

ココの学校は1日行ったら次の日は休み、そして学校…

みたいな感じで、学校と休日が交互って感じ!」

「それは良いような…」

「微妙なような…」

「…勿論連休とかって無いよなぁ~」

「そうだね、全部普通の日…だし!

学生の間だけ、偶数の日が休日なだけで

社会人になったら、それぞれ勤務形態によりけりだし」

「なるほどね…」


社会人になれば、それぞれ仕事にあった休日の取り方…になるのだ

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