キョウヤのユウキのイメージ

「たっだいまー!」

「おかえりユウキちゃん!」

「あ~…おかえり」


元気よく扉を開けて、ユウキが帰ってきた

勿論、出て行った時と同じままで…

まぁ、インベントリに荷物が入っているので

外見は何も変わっちゃいない


「で、何買ってきたの?」


ユウキが何を買ってきたのか、興味津々なミナミは

さっそくユウキに聞いた


「僕が買ったのは…コレさ!」


そう言って、インベントリから取り出したのは

先程買った冷蔵庫

ドンッとキッチンにあるコンロの横に音を立てて降ろされる


「…お前が、作らずに買うって珍しいよな…」


キョウヤの言う事は最もだ

鉛筆など、成分や作りなど全部把握していない物は買っていたが…

ついでにノートも…

冷蔵庫など、ユウキからしてみれば、箱に氷の魔石を入れたらすぐ出来る…

といった代物なのに、買って来たのだ


「いや、キョウヤは僕を何だと思ってるわけ?

冷蔵庫なんだから、密閉性を考えると木よりもアルミとか鉄とかの加工だろ

そんな加工できる設備が今この家にあるわけないだろう

しかも、僕はまだそんな加工調べても無いんだから出来ないんだよ!」


ユウキの説明で、キョウヤは納得したようにポンッと手を打つ

確かに言われてみれば、納得だが…


「いや、メイキングで出せばいいじゃねぇか…」

「メイキングで出したら、この世界にいらない物ばっかついてくるだろ!

僕の想像力舐めんな!」

「…確かに…」


そう、メイキングで出来上がった物はキョウヤが作った物と

ユウキが作った物については、雲泥の差がある

が、それは武器に関してなのだが…


「てか、機能最低限にしようとイメージしながら、メイキングすりゃいいじゃねぇか…」

「まぁ、ココの必要最低限の機能が分からなかったし…」

「ミナミに聞けば良かっただろ…」

「…忘れてた…」

「…ユウキちゃん、思いついて嬉しそうに出て行ったから

冷蔵庫見に行く事しか考えてなかったんじゃない?」

「ソーデス…」


思いついた事を成すために、何がいるかを瞬時に考え

それ以外何も考えずに飛び出したのだ

今、キョウヤから言われて、ミナミに聞けば良かったと気付いた


「ま…まぁ、この世界の冷蔵庫事情は何となく分かったから

コレで良しとしよう!」


というか、それで終わりにしなければ、話が終わらない

ユウキは冷蔵庫を買って、ただ置いて終わり…

とは思っていないのだから


「さーてと…ちょっと改造するか」


冷蔵庫の扉を開けて、氷の魔石が何処にあるかを確認する

まぁ、普通に貼り付けてあるので、何処にあるかはすぐに分かるのだが…

冷蔵庫の天井…そして、両横に氷の魔石がへばりついている

この3つの魔石で、その空間を冷やしていたのだ


「とりあえず、氷の魔石はもらっといて~」


そう言って、手際よく氷の魔石を取り外し

そして、インベントリの中にしまった

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