炭の作り方

「…あれ?読み終わったけど…炭の作り方がねぇな…

椅子とかテーブルとか…簡単に組み合わせ作る物しかなかったけど…

中級編なのかな…?」


初級編のレシピをしっかりデータに取り込み

ユウキは調理のレシピもデータとして取り込んでいく


(やっぱり、調味料的な物は出てきてねぇな…

デザート=果物っていう感じになるのかなぁ…)


2冊を見終わったユウキは、元の場所に返却し、木工の中級編を取って来る


(これにも書いて無かったら…どうしよ…いや、そんな事ないよね)


椅子に座って読みながら、データを取り込んでいく

全部見終わった時に分かった事…


(炭ってどうやって作るんだよ!!!)


炭の作り方が載っていない…という事だった

中級編に書いてあったのは、木材を簡単に組み合わせる物…

出来上がるものは、初級編と変わらない…変わるのは材料

材料の名前が変わっている

セレインの丸太や枝から加工できるのは、木材や木材(細)が出来上がる

そして、それを使って出来るのは、椅子やテーブルといった物…

一方クレイトの丸太や枝から加工できるのは、赤茶の木材や赤茶の木材(細)

そして、それを使って出来るのは、赤茶の椅子、赤茶のテーブルという物だ


(ネトゲーで考えるなら、ある一定のレベルに達しないと、採取出来ない…

加工出来ない素材…っていう所かな…)


素材の扱いが難しくなるだけで、目新しい物が出来るというわけでは無いらしい

その事に気付いたユウキは深いため息をついた

これでは、上級編を読んでも手に入る情報は変わらない

いや、使う材料が分かるという点においては、良いが…

今必要なのは、その情報では無く、炭という一点のみである


(炭は一体何のジャンルなんだ…)


検索機能に『炭』と入力して検索にかける


「…ぇ…マジで?」


検索結果に出てきた本の名前…それは『錬金術<中級編>』だった


(いやでも…物質の変化だから、錬金術の方が良いのか…マジかよ…)


どうやら、そもそもスキルが違ったらしい

ユウキは錬金術の中級編を取って来て、読んでいく


(お!あったあった!えーっと…炭の作り方は…

枝・丸太・木材(細)・木材などに、火属性の魔力を込める

火属性を持たない者は火の魔石に魔力を通して黒い塊をイメージする…

……ぇ?そんなザックリとしたイメージで良いの)


データを取り込みながら、ページを進めていくと、芯の作り方もあった


(芯の作り方は、炭に魔力を流し込みながら、細長く黒く色が残るようにイメージする…)


こちらも、ザックリとしたイメージである

まぁ、このザックリとした表現で、どこまでイメージ出来るかが重要なのだろう

一番は物を見て知っている…が良いのだろう


(多分、色々な物質変化は魔力というのが何とかしてくれるんやろな…

何とも万能な力だよねぇ)


錬金術の中級編を読み終え、本棚に本を戻した時には

時計は10時間程経過していた

思っていたよりも、目的の物探すのに時間を費やしてしまった

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