午後の過ごし方

塩と同じような物がある事は聞いたので分かっているが…

それが実用化されていないのだから、見つけなければいけない

しかし、何を頼りに探せばいいかが分からない

ココでは名前が違う…似ているから、言われれば分かる物もあるが

入れ替わっていたりもするので、油断は出来ない


「…てか…神様に聞いてやりゃ良いんじゃねぇか?」

「…嫌だ、何かズルしてる気分になる」

「分かるけどよ…」

「別に、今絶対に無いと困るわけじゃないから良い」

(意外に頑固だよな…)


ユウキは神様に聞く気は全くないようで

キョウヤも、今家にある塩に不満も無く

見つけなきゃ…というわけでも無いので

そこまで強く言うつもりもない


(…てか、米もメイキングで出しゃ良かったんじゃ…)


ふと気付いてしまった事に、キョウヤは後頭部を鈍器で殴られたようなショックを受けた

まぁ、魔力を使わずに手に入れる事が出来たのだから、良しとするしかないが…


「てか、新しい奴って男なのか?…これ以上男の密度高くなんのは嫌だけどよ…」

「(僕、女だけどね…うん)さぁ?そこまでは言ってなかったし…

明日になれば分かるんじゃない?」

「そうだけどな…てか、部屋って、どーすんだ?」

「二階にまだ二部屋空いてるから、そこに入れば良いじゃね?」

「…男なら良いけどよ…女ならマズイんじゃねぇの?」

「?何で?別の部屋なんだから、問題なくない?」

「いや…ほら、若い男女が同じ屋根の下って…」

「それは、キョウヤがいやらしい想像してるから、そう思うだけじゃね?

「お前はそういう想像しねぇのかよ!!?」

「(僕、女だし…)そうやなぁ…あんまり…」

「…男してどうなんだよ…」

「(男じゃないからねぇ~)別に良いだろ」


キョウヤに男して大丈夫か心配されたユウキだが

そもそもユウキが女なので、余計なお世話なのだった


「さて…今日は野菜関係の採集が多かったからなぁ…

生産用の採集はしてねぇし…今から、生産用の採集行くか」

「お前、まだ動き回るつもりかよ…」

「だって、まだまだ時間あるし?」

「休憩っていう選択はねぇのかよ!?」

「今、ご飯食べて休息取ったじゃん」

「…俺は眠ぃんだよ」

「んじゃ、寝れば良いじゃんか」

「お前が出かけたら、また差が開くだろ!!!!!」

「あぁ…ん~…しゃ~ないな

んじゃ、僕は木工の続きでもしてるよ

それなら、問題ねぇだろ?」

「よし、そーしよう!」

(僕が単独で動いたら差が開くって、気付いたか…ちぇ~)


キョウヤは半日動いたら、眠くなるようだ

まぁ、魂の関係上仕方ないが…

ユウキとしては、キョウヤが寝ている間も活動したい所だ


「んじゃ、オヤスミ

夕飯くらいになったら起こすわ」

「お~…頼んだ」


眠いらしいキョウヤは目を擦りながら、自室に入って行った

ユウキは洗い物を済ませ、生産をしている部屋に入る


(細い木材200個くらい作ったからなぁ…

ってか、炭作りたいんだよな…あぁぁぁ…インターネットとかあったら、すぐなのに…

まぁ、図書館で調べたらいいんだけどな…って、図書館に行こう!)


炭の作り方を知らなければいけない事を思い出したユウキ

ついでに、木工関係のレシピも知れたら一石二鳥である

そうと決まると、ユウキの行動は早かった

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