レレナ

「次はレレナにしようか」

「何でも良い…あと少しで終わりだしな」

「そうだねぇ、後はレレナにハクの2種類

まぁ、他にも色々と食べ物はありそうだけど」

「今日はこれくらいで、良いだろ…そんなに一気に食えねぇし」

「そうだね…まぁ、インベントリの中に入れてれば腐る事はないけどね」

「マジか…とりあえず、俺は早くご飯を炊きたいな」

「あれ?キョウヤ炊事出来たのか?」

「俺が炊けるわけねぇだろ、お前が炊くんだよ」

「あ、そーですか

(炊けないのか…まぁ、ココに炊飯器は無いし…普通に炊くしかないけどね)」


炊けないくせに、何故か偉そうな口ぶりのキョウヤ

ユウキはそれにツッコム事は無く、ただ、呆れた眼差しを向けるのだった

そんなこんなをしている間に、レレナの採集場に着いた


「あれ…人がいる」

「いや普通に人はいるだろ」

「まぁ、そうだけどさ…ココまで会わなかったじゃん?」

「別に、初めからレレナが目的だったんだろ」

「そうやな、その可能性もあるよな」


街からは結構離れた位置にあるレレナの採集場

徒歩で向かうと結構時間のかかる場所にあるのだが

既に先に採集をしている人がいて

その人を見ていると、掘って採集する…という事が分かった

採集場には、細い茎に葉が茂っていて、緑が多い


(つまり、こいつは、レレナの葉…って所なんだな、とりあえず鑑定)


◇レレナの葉◇


レレナのなっている葉

特に使い道は無い


「とりあえず、採集していくか」

「そうだな」


2人は、初めからいた人の邪魔にならないように、端っこから採集にかかった

茎は細いため、引っ張ったらすぐに切れてしまったため

地道に土を掘っていくしかない

掘っていくと、ポヨン…とした何かに当たり

その周りを更に掘っていくと、透明な丸い物の中にレタスのような野菜が入っていた


「えーっと…レレナはレタス…?」

「かもしれねぇけど…この透明なやつは何なんだ?」

「これが、土から実を守ってる魔力の膜じゃないかな…?」

「へぇ~…けどよ…これ、どうやって出せば…」


そう言って、キョウヤは丸い透明な膜を持って、土の中から引っ張り出す

すると…


ポンッ


「「!!?」」


まるで、シャボン玉が割れるように、膜は割れて無くなった

後に残ったのは、綺麗なレタス…もとい、レレナのみ


「え…さっき、手で触ったり、勢いよく当たっても、割れなかったよな?」

「あ…あぁ…でも、今そんなに力入れなかったぞ」

「うん、見てる感じでも、そんなに力入って無かった…のに割れた…」

「…何でだ…?」

「う~ん…とりあえず、もう1回採集してみよう」


そう言って、ユウキは土を掘る

茎の先には、先程と同じように透明な膜があって、それにレレナが守られている

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る