リウの採集
「とりあえず、こんなもんか」
「そうだな」
「コレなら、需要無いから、今のトコ一番安定して採れるものだよねぇ~」
「確かにな…誰も使うつもりねぇんだし」
「使い道メッチャあるのになぁ~♪」
そう言いながら、ユウキは350個キョウヤは200個のジンをインベントリに片付ける
「んじゃ、気を取り直してリウの採集にしゅっぱーつ!」
というわけで、ジンの採集場所からほど近いリウの採集場所に向かう
次は一体どんな野菜で…どんな形で巡り合うのか、少しばかり楽しみだ
違和感の方が大きい事の方が多いが…少し楽しみに出来るだけの余裕は出来た
「ココがリウの採集場だね!」
「…背が低い植物だな…」
「っていうか…この緑の物体がリウじゃね?」
「地面の近くって…見つけやすいな…」
「確かに」
着いた場所には、地面を這うように葉っぱがあり
その葉っぱに隠れるように緑の物体がなっている
この感じだとカボチャがスイカみたいだが…
「…この細いフォルムは、キュウリだね」
「そうだな、間違いなくキュウリだな」
「リウってきゅりの事だったのか」
葉っぱをかき分けて見えたのは、細長く小さな棘がついている
おなじみのキュウリだった
地面にキュウリが転がっている違和感は横に置いておいて
2人は採集を始める
2人とも採集スキルが上がってきているので、採集にかかる時間が減ってきている
「よーし採れた!」
「コレ、採集する時に一つ文句を言うならば…棘がいてぇよ…」
「まぁ、しょーがないよ、キュウリだし」
「ココではリウな」
「いいじゃん2人の時くらい…意味分かるんだし~」
「別に良いけどよ…この世界の人と話てる時にうっかり出るんじゃねか?」
「…ま、まぁ、その可能性は…無きにしもあらずだな…」
「なら、こっちの名称に慣れとかないと…だろ」
「はぁ…しゃーねぇなぁ…」
珍しくキョウヤが正論を言い、ユウキを諭す
ユウキも特に反論せずに受け入れる
こちらの人との会話で困るのはユウキなのだから、当然なのかもしれない
「さて、次にいくぞー!」
2人は採れたリウ280個と180個をインベントリに片付ける
そして、マップを開き次の場所を相談する
「つーぎーはー…ココかな…?」
ユウキが指さした所にはキャベナの採集場
今いる所より少し離れているが、一番近い所がそこなのだ
「そうだな、そこにするか」
(このだだっ広い場所…ホントに何もないのかな…?)
ユウキはマップ上にある、リウの採集場とキャベナの採集場の間にある
広い何もない場所を見つめる
先程のジンの採集場も使われていないからマップに載っていないだけで
行ってみればあったのだ
(もしかしたら、何か良い食材が手に入るかも!)
「さっさと来ないと置いてくぞ」
「はいはい…さてと、キャベナって何だろうね?」
「ん~…これ、名前的にキャベツなんじゃねぇの?」
ユウキの言葉にキョウヤが答える
確かに名前の感じ的には、キャベツに一番近い
そして、今までの野菜も少し文字が違うが、言われてみれば
あぁ、なるほど…という物も多くあった
という事は、キャベナ=キャベツという予想は有力だ
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