2人して鑑定されました

(身長、マジで10㎝くらいくれねぇかな…)

「これはまた…スゴイ加護を持っていますねぇ…

 しかも、このレベルでこの数値…普通ではあり得ませし

、スキル量、魔法量的にも規格外ですね~」

「やっぱり、そうなのですね

 それではその情報を転写して頂けますか?」

「それでは…」

(あまり、記録には残して欲しくないけど…

 でもまぁ…そのうち、レベルも上がるし、色々増えるしな…)


一瞬止めようかとも思ったけれど、ユウキの今の情報がいつまで有効か…

それを考えた時、ギルドでの更新用紙でもない限り

すぐに価値はなくなるだろう

という結論に至り『まぁ、いいか』となったのだった

グレイはカバンから紙を出し、その紙をユウキに向ける


「ステータス転写!」

(何か、アイテムの効果を転写するのと、同じ要領なのかな…)


余計な事を頭の片隅で考えながら、ただ、ボーっと結果を待つ

転写はすぐに終わり、その紙がディアナの手に渡る


「っ!!?

 な、何なの、この数値はっ…」


ディアナは今にも、紙をグシャグシャにしてしまいそうなくらい、強く握りしめた

しかし、驚いている彼女はそれに気付かない

ちなみに、今店内の人は金塊の買い付けに集中しているため

ディアナが大声を出そうが、誰も気にとめていない


「ディアナさん、紙…グチャグチャになるんですけど…

 まぁ、気持ちは分かりますが…」

「はっ!ご、ごめんなさい」


グレイに言われ、ディアナは慌てて手の力を抜いた

何とかグチャグチャになる事はまぬがれた紙だが、皺は残りそうだ


「ついでだからさ、キョウヤも鑑定しておいたら?」

「ん?そっちの子も何かあるのかい?」

「まぁ、今の所、何の功績もないけど…良い物は持ってると思うよ

 (もうちょい戦い慣れたら、メッチャ成長すると思うし…)」

「何でお前が上から目線なんだよ!!」


今まで、事の成り行きを大人しく見ていたキョウヤ

実際、交渉とかも関係ない事だったし、ユウキが何をしてきたかなんて興味もなかった

まぁ、金塊の量やら値段には興味はあったが…

結果が知れれば、それまで…だった

そのため、自分に話が回ってきた時は、とても驚いた


「そういえば、キョウヤを鑑定してなかったな」


シーヴァは思い出したかのように、ポンッと手をたたく

学校の手続きやら、金塊の報告やらで忙しくて、それどころではなかったのだ

なので、仕方ないと言えば仕方ないのだろう


(ユウキより採集が早いらしいし…どれぐらいのスキルレベルなんだろうな)


―◇―ステータス―◇―


キョウヤ・タニガワ


年齢:14歳

身長:158㎝

体重:47㎏


レベル:2

職業:冒険者

才能:多趣味・好奇心・天才児・運動神経抜群

神様スキル:インベントリ・鑑定眼・メイキング

戦闘スキル:格闘術(1)・連続パンチ(0)・採集(0)

HP:300

MP:300

攻撃力:300

魔法攻撃力:300

防御力:300

魔法防御:300

力:300

素早さ:300

命中率:300

運:300


―◇―  終  ―◇―


「あぁ~…まぁ確かにスゴイ数値だけどな(採集0じゃん…ユウキより遅いだろ!)」

「確かに、加護もありますし、スゴイ事なのですが…」

「見せる順番逆だろ!」

「ユウキ君より前に見たかったですね~」

「うるせぇ!!!俺の意志で後になったんじゃねぇよ!!」

「「それは確かに…」」


キョウヤは理不尽な言葉に、大声で叫ぶ

まぁ、確かに、順番はキョウヤが決めた物ではないし

仕方ないと言えば仕方ないのだが…

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