お互い考える事は一緒

「よし、支払い完了だ

 また、後で確認しといてくれ」

「分かりました」

「さて、これをショウケースに移すのは大変だからな

 今買いたい奴は、ココで買ってくれ

 1キロ辺り17000セレスで販売するぞ」


ダンテのその言葉に、周りにいた人達は、我先にと詰め寄った

その光景は、さながらタイムセールが始まった戦場のようだった


「なぁ、ココの金塊の販売価格って、平均的にいくらなんだ…?」

「さぁな…俺も生産職じゃねぇし…そこまで詳しくねぇよ」

「ココの金塊の販売相場は22000セレスですよ

 この辺りで、金塊が採れないので旅商人が売りに来た物がメインになりますので

 割高になってしまうのです」


ユウキの質問にシーヴァに代わって答えたのは…


「え?ディアナさん!?」

「はい!」

「戻って来るの早くないですか!!?」

「えぇ、鑑定師の方が近くにいたものですから

 すぐに戻って来る事が出来たんです」


そう言って、ディアナは視線を後ろへやる

そこには190㎝はあるであろう、長身の青年が立っていた

この瞬間、ユウキに殺意が芽生えた事は言うまでもない…


「身長10㎝くらい分けてくれても良くね!!?」

「分けれるなら、分けてあげますよ?」


ニコリと笑ってユウキの無理難題をかわす

茶髪の青年はニコニコ笑いながら、誰を鑑定するのかをディアナに確認する


「どの方を鑑定すれば良いのですか?」

「その子なんですけど…」

「おや、こんな小さい子を鑑定するのですか?」

「さっき話した出来事、全部この子らしいんですよ

 しかも加護持ち…記事にするなら、私達だけでも信用に足る物を得ておかないと

 記事に出来ないじゃないですかぁ?」

「なるほど…」

「ちょ、僕のステータスを全部記事にするつもりか!?」

「いえ、そんな事はしないですよ

 ステータスはその人の大事な情報です

 記事にはしませんが、根拠として私達が知っておく…という事です」

「なるほど…」

「それでは、ちょっと失礼しますよ」


特に触れるわけではないが、青年は一言断りを入れて、ユウキの事をジッと見る

きっと、今鑑定しているのだろう


(それじゃ、僕も失礼して…)


ユウキも鑑定を使い、目の前にいる青年を鑑定する


―◇―ステータス―◇―


グレイ・ルーヴィア


年齢:25歳

身長:193㎝

体重:75㎏


レベル:20

職業:鑑定師


スキル:鑑定(28)

HP: 250

MP:500

攻撃力:250

魔法攻撃力:500

防御力:250

魔法防御:500

力:250

素早さ:500

命中率:500

運:500


―◇―  終  ―◇―

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