スキルの獲得
目の前に広がるのは大小さまざまな金色に光る石
むしろ、壁一面が金色と言ってしまっても良いほどの場所
「これって、採掘しても良いんだよな?」
「そうね、ツルハシを持ってたら採掘出来るんだけど…」
「俺達は生憎持ってねぇんだよ…まさか、こういうお宝とは思ってなかったからな」
「というと…?」
「普通、こういう洞窟には宝箱があるはずなんだよ
宝箱も魔力が溜まると発生するもんだ」
「だから、普通宝箱を探すから、ツルハシなんて持ち歩いてないわよ」
「へぇ~…」
ユウキは、そんな適当な返事を返しつつ、インベントリからツルハシを取り出す
「持ってんのかよ!!!?」
「まぁね、僕、採集するの好きだし」
「お前…採掘スキルとるつもりか…?」
「まぁ、そりゃ…何度か採掘してたら、とれるだろーね」
「お前のスキル量は異常だと思ってたが…もしかして…」
「?」
「まぁ、いいや…ちょっと採掘して見せてくれよ」
「??…良いけど…」
そう言うとユウキは張り切って採掘を始める
広いこの空間にツルハシから発せられるカンッコンッという音が響き渡る
☆スキル:採掘を獲得しました☆
「お!採掘ゲット♪」
「はぁ!!!?おま…今…10回くらいしか採掘してねぇだろ!!?」
「ん?そーだけど?」
「あり得ないわ…10回でスキル獲得だなんて…
『好奇心』…そんなに効果絶大なの!?」
「…あの…ちなみに、普通はどれくらいかかるんだ?」
ユウキは恐る恐る2人に聞く
スキルを取るのに、時間がかかるのは知っている
でも、本には具体的にどれくらいかかるという記述は無かった
それは、個人差があるからだと勝手に解釈していた
「普通は、スキル獲得に必要なのは、同じ行動を300回近くとることだ」
「…うん?」
「つまり、ユウキ君のスキル獲得のスピードは異常って事よ」
「あぁ…なるほど…」
何度も異常と言われてきたせいか、もう普通に聞き流している
まぁ実際に、普通と比べると異常なわけだが
「それで、このスキル量か…
普通に考えて、元から持ってたスキルかと思ったけど…」
「んぁ?全部こっちに来てから獲得したんだぞ」
「その量を5日そこらで習得するのは、ホントに異常だわ」
「いや…うん、色々興味が湧いて手を出したらね…
うん、こんな結果さ」
「興味ある…ってだけで、行動に移せる辺りが凄い所よね…」
2人は、普通を何も知らないユウキにため息をつく
普通の人が1年ほどかけて習得するものを
大量に持って、普通な顔をして言うユウキ
ハッキリ言ってため息ものである
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます