第2話新しい生活
僕の名前は神山翔。
今日は4月9日で今日から僕は高校生2年生になる。
僕はうはら町というところに住んでいるがこの街には高校が二個ある。
私立の女子校である、ソフィア女学院高等学校と僕が通う公立の斑目高校だ。
実は僕は昔この街に住んでいたが、7年くらい前に父の仕事の都合で県庁のあるK市
に引っ越した。
そこはこの町より幾分都会的だったが生まれ育ったこのうはら町が好きだった。
この春から両親はまた転勤することになったが今度は海外転勤だった。
そこで両親は僕を親戚の家にしばらく預けることにしたのだ。
親戚というのは母の兄である淳也おじさんのことだ。今は祖母と叔父夫婦そしてその子どもたちが一緒に暮らしているそうだ。
この町についたのは入学式の日の3日前だった。
その日はよく晴れた日で満開の桜が真っ青な空によく合っていた。
僕を駅まで迎えに来てくれたのはいとこの結城沙彩。5つ年下でこの春から女学院の付属中学に通うことになっている。
「ひさしぶり、おにいちゃん」
「これからよろしくね、さあや」
さあやには年の離れた大学生の兄湊がいる。今年から僕がいた街で一人暮らしをするそうだ。
「へぇ〜。やっぱさあやはおにいちゃんがいなくなって寂しいん?」
「う〜ん、ちょっと寂しいけどかわりに翔にぃが来てくれたからあんまりかな」
新しい我が家は駅から十分歩いたところにある。以前は家族三人で3LDKに住んでいたが今度の家は二世帯住宅担っていて倍以上大きかった。僕は二階の今日この隣の部屋を割り当てられた。
「よく来たな、翔くん」
家に着くと応接間に叔父夫婦が座って待っていた。
「お久しぶりです。これから色々よろしくお願いします」
「ちゃんと荷物は部屋においておいた。あと制服届いたから部屋に吊るしておいてな。何かあったら呼んでくれ」
「ありがとうございます」
「あら〜翔ちゃん。大きくなったわねぇ。一体何年ぶりかしら」
「確か7年ぶりだと思います。まだ僕は小学生でしたが(笑)」
「ホントみない間にすごく大きくなったわね。みちるさんたちは元気にしてる?」
みちるというのは母のことだ。
「はい。今海外におりますが、元気そうです」
「それは良かった。あとで連絡しとかないとな」
しばらく色々喋っていたが、夕方になっておばさんが夕食の支度を始めた。僕は部屋に行くことにした。
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