第110話 そのために必要なこと

 その日の夕暮れ、優斗とフィオナはカイアスから若者が集まるパーティーに誘われた。

 あまり乗り気ではない二人だったが、従兄から「これからは他国のパーティーにも参加しないといけないのだから、練習として参加してみたらどうだい?」と言われ、説得されてしまった。

 確かに今まで優斗とフィオナは、一度二度しか参加したことがない。

 それに堅苦しいパーティーでもないらしい。

 だから了承したのもある。

 ウィルも参加するらしく、今はカイアスとウィルが実家の一室で着替え中。

 

「珍しいこともあるんだね。ウィルが私と一緒に着替えたい、などと」

 

 こっちは優斗とフィオナに合った服装を持ってきて、ついでに着替えようとしていたのだが、よもやウィルが自分と一緒に着替えたいと言うなど思ってもなかった。

 

「兄さん」

 

「どうしたんだい?」

 

 シャツを着ながらカイアスが返事をすると、少し真面目な表情をさせたウィルが尋ねてきた。

 

「ぼくの恋愛観をどう思う?」

 

 唐突な質問にカイアスの少しだけ驚きを表した。

 けれど、すぐに柔和な表情に戻すと、

 

「いや、私は父と違ってウィルを間違っているとは思っていないよ」

 

 女性を囲いたいのならば、囲えばいいとカイアス自身は思っている。

 

「ただ、お前の恋愛観は問題が多々発生する。それをお前が分かっていないというのは駄目なことだと思っているよ」

 

 問題? と聞き返すウィルにカイアスは大きく頷いた。

 

「いいかい? 今までお前が囲っている女性の中には普通の子もいれば、奥方だっている。さらには他の誰かが好きだった子もいるし、恋人がいる子もいた」

 

 多種多様の女性がウィルを囲んだ。

 けれど、人が多いということは一つ、大きな問題が生まれる。

 

「そして人間は得てして嫉妬する生き物だ。お前が奪ったからこそお前を憎む者もいるし、お前が囲っている女性の中でも自分こそが一番だと思いたくて、周りに嫉妬する女性もいる。自分だけがお前の寵愛を受けたいと思う者もいるだろうね」

 

 感情は論理的に働かない。

 自らの想いを以て動く。

 だからこそ、恋愛というものは良い面ばかりではない。

 

「お前はそれをちゃんと理解しているかい? たくさんの女性を愛したいというのなら、見合った行動を取って上手く立ち回る必要があるんだよ」

 

 角を立てないように、周りをちゃんと取りなさなければならない。

 

「けれど、それをしないというのなら、だ」

 

 配慮せず、気を配らず、思うがままに動いている場合。

 

「悪意をちゃんと受け止める覚悟があって、今のように生きているのかい?」

 

 痴情のもつれの果てに刺されようと殺されようと仕方ないと思えるのか、ということ。

 問われたことに対して、ウィルは……首を横に振る。

 

「昨日の件もそうだ。もしお前がフィオナに手を出せば、お前は殺されていた。少なくとも昨日のお前の言動によってユウト君が何もしなかったのは、お前がフィオナの従弟だったから、というだけだよ」

 

 親族であるという利点があったからこそ、優斗は動かなかった。

 

「私からしてみればね、お前がやっていることは綺麗な女性を周りに侍らせて、お前のアクセサリーにしているようにしか見えない」

 

 本当に囲んでいる女性達に恋をしているのか、ということ。

 

「だからこそ、お前は分かっていないんだよ」

 

 本当の愛も恋も知らないから。

 

「お前が思っている以上にお前は周囲から恨まれて、憎まれているんだ。女性を囲むのも火遊びをするのも結構だが、その結果についてお前は何も考えていない」

 

 刹那の楽しさを求めて、その先を何も想像できていない。

 

「さっきも言ったようにお前の恋愛観に文句はない。しかし、お前のような侍らせ方は――」

 

 どうしようもなく。

 

「――軽いんだ」

 

 珍しく強めな口調のカイアス。

 これは本当にウィルを心配してのことだ。

 ウィルは神妙にカイアスの言葉に頷いて、

 

「……じゃあ、次の質問」

 

 さらに訊いた。

 

「格好いいって……なんなのさ?」

 

「……? どういうことだい? ウィルは自分で自分のことを格好いいと思っているだろう?」

 

 カイアスが訊けば、ウィルは確かに頷いた。

 

「ぼくは顔が良いし、強いし、貴族だ。それが格好いい……と思ってた」

 

 けれど自分の従姉は自分を見ない。

 塵芥だと言い放ち、ウィルの格好良さなどどうでもいいと告げた。

 

「フィオナに瞬殺でもされたのかい?」

 

「……うん」

 

 頷いたウィルにカイアスは苦笑する。

 

「恋は盲目、と言うんだよ。まあ、フィオナは変だけどね」

 

 とはいえ彼女ならば、ウィルに興味がなくても仕方ない。

 

「ただ、そうだね……」

 

 格好いいとはどういうことか、については。

 

「ウィルは内面について、格好いいと言われたことはあるかい?」

 

「内面?」

 

「そう。少なくともお前が言ったことは上辺の格好良さと取れる。お前の心や在り方、それを格好いいと言われたことはあるかい?」

 

 カイアスが話すことにウィルは……また、首を横に振った。

 仕方ないな、とカイアスは弟をあやすように一度、ポンと頭を撫でた。

 

「ひらけかすように見せる格好良さではなく、大事な時に魅せられる格好良さこそが私は真に格好いいことだと思っているよ」

 

 

       ◇      ◇

 

 

「なんていうか……変わったわね、フィオちゃん」

 

「いつも言われます」

 

 また別室では、フィオナとカイアスの妻――ルカが話していた。

 ルカは昨日の旦那の様子を思い返す。

 それはもう凄かった。

 フィオナが笑ったことに感動し、笑えるようにしてくれた優斗に感謝していた。

『私の従妹は最高の男性を夫にしたのだよ』と。

 さすがに旦那の様子を見れば、変に邪推することも無くなった。

 ただ、ルカ自身は未だ彼女に対してシコリがあると思っていた。

 あれほど美しいフィオナに、ある意味で熱をあげているカイアス。

 実際に会ってしまえば、表面上は取り繕うことができても、少しは嫉妬する……と自分で予想していたのだが、今のフィオナと対面するや否や打ち砕かれた。

 口を開けば天然で惚気のオンパレード。

 というか、話しているうちに旦那が可哀想になった。

 

「カイアスも頑張っていたことは覚えていてあげて」

 

 まさか自分からこのような言葉が出るとは思わない。

 けれども、さすがに言わないとカイアスが可哀想すぎた。

 

「カイアス従兄様が変だったのは、私のためだとは思ってませんでした」

 

 フィオナにとっては驚きだ。

 

「確かに変なんだけど、フィオちゃんに対しては特別変だったというか……」

 

 思わずルカは苦笑する。

 

「まあ、カイアスはフィオちゃんが笑えるようになって嬉しいんだろうけどね」

 

 先ほど優斗に向けたフィオナの笑顔を見たが、うっかり女性の自分でさえも心臓が跳ねた。

 

 

       ◇      ◇

 

 

 そしてカイアスの嬉しさが爆発した結果。

 

「ああっ、フィオナ。まさしく君は可憐に咲き誇る華。会場中の男性の視線を一身に受けても仕方が無いほどの美しさだ」

 

 先ほどとは打って変わったカイアスの言葉。

 場所はパーティー会場。

 目の前にいるのは白いドレスを着ているフィオナと、フォーマルな格好の優斗。

 そしてカイアス最愛の妻。

 なのにも関わらず、長年染みついた調子でカイアスはフィオナを賛美する。

 優斗が嘆息した。

 

「……カイアス」

 

「どうしたんだい? ユウト君」

 

 膝立ちで両手を広げているカイアスに対して、優斗は右手でちょいちょいと彼の妻を示す。

 

「奥さんからのプレッシャーが半端ないけど、だいじょうぶ?」

 

 聞いた瞬間、カイアスがピシリと固まった。

 ギギギ、と音が鳴りそうな感じで首を横に向けると、そこには黒い笑みを浮かべる妻の姿。

 

「ル、ルカ! もちろん私にとっては君が一番だよ!」

 

 大慌てでカイアスは妻の手を取り、取り繕う。

 そんな従兄の姿を見て、フィオナが笑った。

 

「カイアス従兄様はルカ様には頭が上がらないようですね」

 

 ころころと笑うフィオナに対し、カイアスは天恵でも得たかのように、

 

「そ、そうか。私とルカの夫婦漫才が所望だったのか!」

 

「違うでしょう!」

 

 ノリ良くカイアスの頭を叩くルカ。

 

「ごめんなさいね、フィオちゃん。こんな馬鹿な夫で」

 

「いえいえ、大丈夫ですよ」

 

 笑みを交わすフィオナとルカ。

 非常に絵になっていた。

 

「なんか仲良くなってない?」

 

 優斗がカイアスの肩を叩く。

 昔々に疑われた、ということは良い感情を持っていなさそうだったのだが一安心した。

 

「フィオナが私に対して微塵も興味がないことが功を奏したのだよ。私とて心から愛しているのはルカだ。フィオナは従妹であり私も恋愛感情だと興味がない」

 

「そっか。なら安心だね」

 

 悶着がないのなら、それでいい。

 

「ウィル君は?」

 

「先ほどから女性の固まりがあるだろう? あそこだ」

 

 カイアスが指す場所。

 確かに女性の人だかりがあった。

 

「相変わらずの人気ってこと?」

 

「ああ。いつもウィルはあんな感じだよ」

 

 パーティーに出れば、たくさんの女性に囲まれる。

 

「先ほど、私が伝えたことを少しは考えてくれると嬉しいんだけど」

 

「伝えたこと?」

 

「恋愛と格好良さについて、さ」

 

 先ほどは神妙に頷いたとはいえ、女性の人垣の間から見える今の彼は弾けんばかりの笑顔だ。

 本当に理解しているのか、判断しづらかった。

 まあいい、とかぶりを振ってカイアスは話題を変える。

 

「それで、さっきからこっちを見てる男共、そろそろ来ると思うかい?」

 

 周囲を見回した。

 先ほどから、男性陣の視線はこちら――というよりはフィオナに集中している。

 

「どうだろうね。まだ判断が付いてないから、もう少しは様子見だと思うけど」

 

 近付く様子はない。

 が、誰か一人が切っ掛けを作ったら全員がやって来そうな感じだ。

 フィオナが優斗の腕に左手を掛けながら、心底うんざりした表情をさせる。

 

「……これからもこのようなことがあるかと思うと気が滅入りますね」

 

「今までもそうだったんじゃないの? 僕がこっちに来る前にもパーティーとかには出てたんでしょ?」

 

「基本は無視してましたから」

 

 話しかけられようと何だろうと、がん無視。

 しかも触れることすら躊躇うほどの無表情と無口。

 

「けど、これからは優斗さんの妻として夫に無駄な不評を与えないようにしないといけません。なので少しは愛想を良くしようとは思うのですが……」

 

 精神的にも肉体的にも疲れるのだから、考えるだけで嫌な気分になる。

 

「フィオナ、やらないでいいよ。あの『名』の時だけでいいから、現状では無理しないで」

 

 優斗が安心させるように頭を撫でる。

 

「ただ、フィオナと僕が腕を組んでるのに、向こうの方々は興味を無くさないね」

 

 注がれる視線の数はあまり変わっていない。

 カイアスが呆れるように、

 

「火遊び……もしくはユウト君から奪おうと思っているのかもしれないよ」

 

「……ああ、そういうことか」

 

 ほんの一瞬だけ、優斗の雰囲気が変わる。

 が、すぐに戻り、

 

「まあ、こういう国だとこうなることが分かってよかったよ。今日のところはカイアスもいるし安心かな」

 

 問題ない、といった表情の優斗。

 けれどカイアスは冷や汗を流していた。

 

「……ユウト君。今、鳥肌が立ったよ」

 

「悪いね」

 

 

     ◇    ◇

 

 

 女性に囲まれるウィルは、いつもの光景だと自分自身で思っている。

 ただ、先ほどの兄の言葉が忘れられなかった。

 今のこの状況は恋愛をしている状況ではないのだろうか、と。

 

「あっ、そういえばウィル君」

 

 ウィルの腕を手に取りながら、妙齢の女性が甘ったるい声を投げかける。

 

「さっき旦那にバレちゃった」

 

「何がさ?」

 

「ウィル君と火遊びしたこと」

 

 軽い口調で言われたこと。

 今までだったら普通に流していただろう。

 けれど彼女の旦那のことを思い出して、ウィルの顔から冷や汗が流れる。

 

「あ、貴女の主人は騎士団の師団長様じゃ……」

 

「そうよ」

 

 火遊びしている最中に旦那の話は聞いた。

 自分のことを目に掛けてくれている騎士の上司。

 騎士として、模範すべき存在。

 そして、公正明大だが気性の激しい性格だということも。

 

「さっき、私がパーティーに行こうとしたら一緒に行くって言い出しちゃって。あまりにもしつこいから思わず『ウィル君がいるんだから来ないで』って言っちゃったのよ」

 

 まったく悪気などない彼女は、すらすらと先ほどの出来事を口にしていく。

 

「それからはもう口喧嘩の応酬で、最終的に『ウィル君のほうが凄かった!』って言い放って出てきちゃった」

 

 彼女から出てくる言葉の数々に、ウィルはどんどん真っ青になっていく。

 

「ぼ、ぼくが狙われるということは……」

 

「ん~、どうだろ。あるかもしれないわ」

 

 でも、と軽い口調で女性は笑う。

 

「大丈夫よ。ウィル君、強いじゃない」

 

 気軽な言い草。

 確かにウィルは今まで何度もそういう輩を追い払ってきた。

 けれど今回は違う。

 明らかに相手が悪すぎる。

 ウィルは思わず大声で、

 

「強いったって師団長に勝てるわけないさ!」

 

 一瞬、周囲の注目を集めるほどの勢いで言ってしまった。

 

「……い、いや、何でもないさ」

 

 皆の視線を振り払うかのように苦笑いを浮かべて、手を左右に振った。

 今までのウィルは、そういう問題になったとしても平民の女性だったり、もしくは同世代の女性だった。

 平民ならば貴族に勝てるわけもなく、同世代ならば腕っ節で負けることはなかった。

 だからこそ明らかに勝てないと分かる、この状況は初めてで。

 兄の『悪意をちゃんと受け止める覚悟があって、今のように生きているのか』という言葉が、頭の中で響いた。

 

「……っ!」

 

 思わず頭を振って悪い予感を打ち消す。

 今までは大丈夫だった。

 男に嫉妬されたことだって何度もある。

 けれども全部、解決してきた。

 ならば、これからも大丈夫であろう、と。

 無理矢理、そう思うことにした。

 

 

       ◇      ◇

 

 

「ウィルの奴はどうしたんだろうか?」

 

 カイアスが首を傾げる。

 

「師団長が……とか仰ってましたね」

 

 フィオナも同じように疑問。

 

「さあ? ただ、ちょっとした問題になったのは――」

 

 優斗も話に参加しようとしたのだが、不意に感じたものがあって顔を窓に向けた。

 

「どうされました?」

 

 フィオナが異変に気付いた。

 尋ねると、優斗が確信を持てないながらも、

 

「何かが……」

 

 窓、暗い外を注視する。

 姿は何も見えない。

 影も形も分からない。

 けれど、

 

「……殺気?」

 

 押し迫るようなものが、僅かに感じられる。

 

「……いやいや、ちょっと待った。暗闇で姿が見えなくて、建物の外から誰とも分からない中にいる人に殺気放って戦闘モードじゃない今の僕にすら感知させることができるとか、少なくともレイナさん以上のレベルじゃないと……」

 

 ぶつぶつと呟く優斗。

 とりあえずヤバい。

 確実に殺気はこっちに向いている。

 絶対に、この会場で大騒動になるのは目に見えて分かる。

 どうしたもんかと少しだけ考え、悩み、そして……カイアス達の姿を見た。

 

 ――せっかく、だもんね。

 

 カイアスにとっては、今のフィオナと初めてパーティーに出ている。

 待ちに待った日でもあるだろう。

 ならばわざわざ、面倒事を会場まで持ち込む必要性はない。

 

「……仕方ないか」

 

 殺気に気付いてしまったことだし。

 

「カイアス。悪いけどフィオナをお願い」

 

 優斗はフィオナの手を自分の腕から外し、彼女をカイアスに預ける。

 

「優斗さん、どうされました?」

 

「厄介事っぽい」

 

 とりあえず聖剣は受付に預けているから、まずは受け取ろう。

 あとは殺気を放っている人物の話を聞けるなら聞いて、その場で判断すればいい。

 どう動くかを考えながら、出入り口まで歩こうとする。

 けれどフィオナが優斗の腕を取った。

 

「それは優斗さんがやらなければならないことですか?」

 

 どのような問題かも分からない状況で、しかもここはリライトではなく他国だ。

 彼が動かなければならないことなのだろうか、とフィオナは疑問に思う。

 けれど、優斗だってそれは同じだ。

 

「さあね」

 

 自分が関わりのあることだとは思っていない。

 

「ただ……」

 

 久方ぶりに会ったいとこ同士の姿を見て、

 

「カイアスがフィオナのドレス姿を見て感激してるしね。今日ぐらいは騒ぎなく見させてあげたいじゃない」

 

 軽い調子で告げた。

 

「……ユウト君。君の発言で今、妻に異様な勢いで睨まれているんだよ」

 

「ははっ。ごめんごめん」

 

 楽しげな笑い声をあげて、優斗はフィオナの手を再度、外す。

 けれど外した手を引いて一度だけ抱き寄せた。

 

「それじゃ、ちょっと行ってくる」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユウト君を追いかけなくていいのかい?」

 

 会場を出て行った優斗。

 カイアスは思わずフィオナに訊いた。

 

「優斗さんが私を置いていった、ということはおそらく戦ってしまいますから。私がいると邪魔でしかないんです」

 

 また危ないことをするのだろう。

 

「行けば優斗さんの気持ちを蔑ろにしてしまいます」

 

 誰かのためじゃない。

 自分達のために優斗は向かった。

 

「だから私はここで待って、戻ってくるのを待つんです」

 

 優斗のおかげで大丈夫だったと言うために。

 

「でも、フィオちゃん。戦うって……大丈夫なの?」

 

 カイアスの妻――ルカが心配そうに尋ねる。

 けれど、そんな彼女の不安を吹き飛ばすようにフィオナは頷く。

 

「大丈夫ですよ」

 

 相手が誰であろうと優斗が負けることはない。

 

「私の夫は最強ですから」

 

 

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