カウントダウン
1人のクリスマスは驚くほど落ち着いていた。
花火大会の日も誕生日だって、落ち着いていた。
今思えば、彼女といたクリスマスは楽しかったし、花火大会では君に見蕩れていた。
だけど誕生日は怖かった。
君と過ごせる時間が経てば経つほど、君と取る歳の数だけ重さが増していった。
決して彼女が重いとかそういう話ではない。
あまりにも不透明な明日に、ゼロの見えないカウントダウンに、いつか来る癖に教えてくれないその日に、着実に向かって行くと感じたから。
彼女がゼロと言われたその時からボクのカウントダウンは止まった気がした。
いや、時間に取り残されたのだ。
人生の中で一緒に過ごした時間が、割合が、君よりも少なくなってゆく僕は。
僕が。
悲しいなって笑える日は
明日も来ない。
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