2話 屋上の運命

「先輩♪おっはようございます!」

 ったく...朝からうるせぇな

「何だよ模歩野かよ...おどかせんなっての」

 そういえば、こいつ前、何か屋上で泣いてたけど、そんときはまた空の写真を撮りにいこうとしたっけな、何が原因なんだ?

 でも諦めて帰ろうとしたら廊下の下で笑ってる女がいた気がする...

「・・・先輩?どうしたんですか?」

 んー...はっ!

「な、何でもねーよ」


キーンコーンカーンコーン


「はぁ・・・今日も部活かぁ、やだなぁ((ボソッ」

最近、部活であまり上手くいってないんだよなぁ、辛いしもう止めたい感じ...

「プー!プープーププー!(トランペットの音)」

「咲さん!もっと音出して!もっとキレイに!」

 あ、指に力が、また...だ...

「ガタンっ!(トランペットが落ちる音)」

「ちょっと、咲さん!?何してるんですか!ふざけるなら、やんないでください!」

「ハッ!・・・ウッ」

 もう...やだ!この場所から抜け出したい‼

ガラガラガラ、バンッ!

「ちょっと!咲さん!?」

 泣きたくないのにこんな所で泣きたくないのに!私は廊下を走る誰もいない場所へ行きたい。

「ウッ、グスッ」

 私は緊張してしまうと力が抜けてしまう。さっきだって、緊張して、やっちゃった...

 私は屋上へ走った。階段なんて普通の道を走るスピードで飛び出した。

「ガチャ」

 これで、少しは落ち着ける...これ...で...




 嘘、




「カシャ、カシャカシャ(カメラの音)」

 あれは、城斗さん?何でここにいるの?どうして、

「城斗・・・さん?」

 思わず呼んでしまった。でもなぜか止められなかった。

「あ、咲さん ...」

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