小学生時代2

私は男っぽい。


小学生時代、いつからかまったくスカートを履かなくなった。

ぎりぎりキュロットだ。

今の時代で言うとガウチョパンツを膝上まで短くした様なズボンである。


女扱いされる事を異様に嫌っていた。

担任の先生に可愛いと言われると、きもい!と即返答していた。


小学5年生になると、転校生の可愛い女の子がやって来た。

私はその子と仲良くなり、家も近かったのでいつも2人で遊んでいた。

その子は顔も可愛くお洒落でとてもモテていた。

そんな彼女に私は、男らしく振る舞った方がいい!と

ガニ股歩きや変顔の仕方など意味の分からないアドバイスをよくしていた。


両親の前ではもっと酷かった。

家族写真は当然仏頂面である。

奥二重の無表情ほどオコな顔は無いだろう。


車酔いが酷かった私は、出かける時はいつも父の横の助手席に座っていた。

帰宅中、夜遅いと当然車の中で眠くなるのだが、頑として寝顔を見せたくなく、

何かタオルの様な物を顔に掛けていた。


無邪気な姿を見せたくない、気を許している姿を見せたくない、

可愛いと思われたくない。

そんな意味の分からない自分なりのアピールだったのだろう。


意地っ張りで、素直じゃない、自意識過剰である。

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