もし、私が彼と恋人になっていたら。

神崎眩編

可能性

──可能性。

それは、私が世界で一番嫌いな言葉。

何故なら、可能性とは、唯の願望であるから。願望は、叶うものではない。私は、そう考えてしまう。でも、私は、一回だけ、可能性っていうのを考えてみたことがあった。

それは、彼と生徒会室であった時。

あの時お菓子を食べていなかったらという可能性を。

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