第二十六話 冒険者との小競り合い。
アドリアーネ城門付近にて、希少価値の高い魔槍、魔剣、名剣、高位魔法に特殊魔法、あらゆる攻撃が飛び交っている。
それらは全てエアハートの誇る一線級冒険者達が命をかけて培ってきた冒険者人生の結果、手に入れることのできた血の滲む努力の結晶。
レイナスが噴出していた炎は飽きた、とでもいう様に既に引っ込んでいた。それを燃料切れと取ったのかどうか。一斉に襲い掛かる冒険者たち。
当然後衛は詠唱を少しでも早くと次々に重ね掛けする、だが。ユーリウスの常時展開している防御魔法全てを貫いて腹に刃を刺すほどの力をレイナスが持っていることを認識しているのだろうか。
「わわ……たくさん、きたぁ……」
間延びした声。戦場に不釣り合いなぼんやりした声がレイナスから漏れる。
まず突進してきた筋肉質の男に腹を貫かれる、魔槍の効果か、その槍柄から無数の棘がレイナスへ向かって高速で伸びてくる。全て体に突き刺さる。
更には飛来した幾本もの魔剣が頭から突き刺さる。全身串刺しになりながらもその態勢は一切崩れていない。
むしろ歩いている。中央塔へ向けて一歩一歩歩きながらその身に希少なほどの強さを持つ武器たちを受けているのだ。
「ぬ、ぬけね……っ、離せよ化け物がぁ!!」
見た目自分たちと変わらない人間が体中に武器を刺したまま平然と歩いてくる様は恐怖である。
そんな冒険者自慢の武器たちは身体能力強化、倍化、等施した肉体の力でも差し込んだままびくともしない、むしろ飲み込まれ、ついにはその手を離してしまう。そのまま掴んでいたら自分たちまで吸い込まれていたかもしれないからだ。
努力の賜物は特に何ができた訳でも効果を与えたわけでもなくこうして無くなった。
数十本もの武器をその身に取り込んで体形に変化はないレイナスは、右手を前に突き出した。
何かが来る、と身構える冒険者たちは、それでもなお視認できなかった。
「定番の、おかえしー」
右腕全体から砲弾でも撃つかのように音速で射出される。
レイナスの肉と皮膚が内側から裂け、傷口から血肉を撒きながら吸い取られた冒険者の武器が、魔剣に魔槍がそっくりそのまま帰ってきて、今度は自身の肉体に突き刺さる。
「が、あぁ…あ……」
痛む。音速の勢いが肉を爆ぜさせその身に突き刺さり、そのままの速度で貫通して後ろの者に刺さる、更に貫通。どこまで飛んで行ったのか見えなくなるほど。
レイナスと違い、冒険者たちは平然としては居られない。痛みでうずくまり、もしくは即死したものも居る。
魔槍が人間の体に突き刺さりあまつさえ音速で貫通していったのだ。
後衛が故に自身には殆ど強化魔法をかけていなかった者たちが即死し、運悪く頭を剣が斬り通って抜けた者も当然、命を保っては居られない。
生き残ったのは30名中7名、全員が前衛職である。三分の二以上が命を落としてなお勝てない。というより戦いにすらなっていないこの状況に、ひたすら困惑する。
突破口が全く見えない敵というのは、一体どうしたらいいものか?
「己を奮い立たせろ!!、まだ手はある!」
冒険者ランク10、大盾を持って最前線に立つガードナーが声を上げる。
しかし、ガードナーの考える手段が使える者は今この場に居なかった。
七人全員で身を寄せ、小声で手短に指示をする。
「時間がたてばたつほど有利だ。なんとしても稼げ!!」
そのガードナーの声は今度は頭上から聞こえてきた。
不思議に思った周囲の冒険者がちらりと視線を送ると、そこには首なし死体が大盾を構えて立っている。
「う、お、おおおっ!!」
基本歩くだけ、たまに気が乗った時にしてくるレイナスの攻撃の結果であった。
勿論油断していたわけではない。ただ知覚すらできなかっただけの事。
レイナスの腕が黒い刃状に変化し真っすぐに伸びている。それは大盾を音もなく貫通し、それを構えていたガードナーの首を容易く切り飛ばす。
上空へ飛ばしたのはただの遊び、にまりと笑うレイナスがなおも冒険者たちの方へ歩み寄る。
冒険者たちはその惨状に声を上げることしかできない、中には恐怖故に喉が絞まり悲鳴すら上げられない者もいる。
アドリアーネが誇る冒険者が集団で襲い掛かってこの結果。
「稼げるわけないっ、命すら守れねーんだぞ!!」
とうとう、意思は瓦解し、ランク10の誇りを捨て、命を取る。
後ろで剣を構えていた二人が脱兎のごとく逃走を開始する、速度系、筋力系、逃走系、あらゆる汎用スキルと希少スキルを振り絞り、戦場を離脱していく。
そんな仲間を、罵ることはできない。自分たちが残ったところで何もできていないからだ。
レイナスはアドリアーネに辿り着いてからその歩を止めたのはユーリウスとの交戦時の数秒のみ。
それ以降、ランク後半の冒険者と対峙してからは一歩も緩めることなく同じ歩幅で進んでいる。それに合わせて一定の距離を取ろうとじりじりと冒険者たちが後退しているのだから。
一歩、また一歩と守るべき道が短くなり、稼ぐべき時間が少なくなる。
「いても、いなくても……かわんねーんじゃ……」
そんな一人の呟きが場に残っている冒険者の心情を代弁している。
五人の顔にあった決意や意思、闘志はもろともに砕かれ、残るは悲痛と恐怖のみ。
「俺は……まだ、命が……惜しい!!」
死んでいった仲間には申し訳ないが、自分にはまだ命がある。逃げるだけの理由も手段もあると。ランク10にもなってアドリアーネで活躍していたという経歴があれば、どの国に逃げてもやっていける。教導官にだってなれる。
ここで散らしていい命ではない。心の中に理由を並べ、誰にともなく言い訳て、ひたすら走るは逃げの道。
レイナスは追わない。目的に向かってただ、歩き続けるのみ。その淡々とした姿も又、対峙する者の恐怖を駆り立てる。
逃げだした冒険者は流れに逆らっていた。
そんな中、冒険者の集団に呼び止められる。20人くらいの大所帯。
「なにがあった!?」
「ユーリウス殿はどうされた!!」
「敵の特徴を教えてくれ!!」
自分たちがなんとかしようと思っているのだろう、都市に散らばっていた冒険者たちが押し寄せてくる波。だが既に相対した逃亡者にはすでに死相が見えるような気がしていた。
「俺がしりてぇよ……俺は何と戦った……?いったい何が特徴だった……?」
泥になり、細菌をまき散らし、巨人種の腕を持ち、高熱を発し、炎をまとい、雷で貫き、黒い刃で首が飛ばされ、貫いた武器を吸い取られ、高速で飛ばしてくる、痛む様子はない、ただひたすら歩くだけ。
逃亡者の脳裏に湧き上がるそれらの情報に、ひとりでに謎の怒りがこみあげてくる。
「何が特徴なんだ!!どこが特徴なんだ!?、電撃か?火か?女である事か?、もう……」
もう、なにがなんだか。とそこまで怒りが振り切ったところで思い出す。今は無きガードナーが言っていた言葉。
「そ、そうだ…まだ試していない方法があるんだ」
試していない方法、それすら何を言ってるんだと。知らない者からしたら思う、ただでさえ魔法は千差万別。他にも魔物の対処法としてはいくらでもある、それをその外見や攻撃方法から割り出していくのだが、それらがすべて通じないとでもいうのだろうかと。
だが、必死の形相がその疑問を言わせない。ただじっと逃亡者の言葉を待つ。
「ふ、封印……と、ユーリウス殿の時空間だ」
「封印……だと…」
封印魔法はあまり使える者がいない。かけたところでかけ続けなければいつかは綻びてしまうし、魔力の供給が必要だし、なにより倒してしまえばいい話だからである。
封印に頼らざるを得ない程に強大な魔物はたいてい知性ありしもの。国家の長であったり、どこか人知れぬところで隠居していたりと、むやみやたらと暴れる存在ではないため、あまり使う相手が居ないのだ。
例外では神々が封じた魔物が僻地に居たりするが……。
「封印魔法を使える者はいるか!!」
そんなマイナーな魔法でも数が居れば少しは居るもの。
三人の女魔導士が手を上げ、ありったけの魔力を注ぎ込んでのそれぞれ種別の違う封印魔法をぶつけてもらうという作戦になった。
他の者はうまく当てられるように補佐する役割だ。
作戦が決まり、動き出す冒険者たち。
「封印……それでも、俺は…」
逃げだした心は、再び戦場へは向かえない。逃亡者は逃げの一手を辿っていった。
――城門から商店街へ。
「………………おかしい」
レイナスは考えていた。
もしかして中央塔ってめっちゃ遠いんじゃないの、と。
「母様がよく言ってた……、大物に魅せるには。悠々自適に歩いて進む……」
ユーリウスとの戦闘中ずっと考えていたこと。なんだか一日かけてもつきそうにない。
「うーん……、運んでもらおう」
そういえばいつも母様は動かない、私が運んでいたんだ。母様が舐められないように、大きく見せるには運んでもらうのがいいのかも。
レイナスの影がぐにゃりと歪み、更に伸び広がる。そこが何かの入り口であるかのように影から浮き出てくるのは普通のものよりかなり大きい、建物一つ分の高さと体格を持つ、黒い馬。
「ガァアアアッッ……」
黒い馬の鳴き声。普通の馬からは聞いたことのない地獄の底から湧き出るような嘶きが周囲に響く。
その馬は鬣すら黒く、蹄鉄は銀、瞳だけが光の無い赤。
背につけられた鞍に跨っているのは黒い靄に鎧を着させたような輪郭が不確かだが人間の形、しかしその体格は馬に比例して同じように大きくなっている。
その両手には黒い皮の手袋がはめられ、右手に長い三又の矛がついた槍を持つ。
騎士と馬が産まれ出た。その騎士の後ろへひとっ跳び、ひらりと飛び乗ったレイナスはとりあえず進んで、向かってくるのは倒して、と雑な指示を出し。彼方を見習って足をぶらぶらと余裕の態度で街を見渡す。
「了解シマシタ」
くぐもった様な、喉が瞑れてるような、何とも言えない了承の言葉を発っする騎士。勢いよく馬が駆けだす。
途中にある建物は銀の蹄鉄で踏み砕き、高い建物は鎧すらつけていない首の一振りで薙ぎ払う。
封印魔法を準備していた冒険者たちが出会ったのはそんな存在だった。
ようやく姿が見えたというより、見えてしまったという表情を見せる冒険者一団20名。
建物より大きいため見えているがまだ彼我の距離は開いている、だが馬の速度からするとこれ以上進む必要はなく、もうすぐ対敵するだろう。
「今度は馬になったのか、いや……上に載ってる騎士が本体か?」
後ろに乗っている普通の人間台の大きさのレイナスは見えていない。
「対象が大きくても封印魔法の効力は変わりませんから大丈夫です、ですが……」
「怯むな、俺たちがついている。それにもうすぐ二つ名が来るらしい」
二つ名、その単語に場にいた冒険者全員が安堵する。肩の緊張が解け、それまで耐えきればいいんだと。目に力が宿る。そこから先は人類最高峰の戦力が何とかしてくれるから……。
決意を固めた二十人の前に、黒馬と騎士が迫る。
舗装された通路を蹄鉄で踏み砕きながら駆けるその姿は威圧感に満ち溢れている、疾駆する振動が伝わり、身体に恐怖を呼び起こさせる。
「行くぞ!!!」
まずは動きを止めるため。
大盾持ちの五人が正面に躍り出る、防御系のスキルや魔法を多重にかけた身体と、さらに後衛が束縛系魔法で黒馬の速度を落とし、足を絡め取ろうと具現化した鎖の魔法を次々と投擲する。
それら全てを引きちぎり、大盾を蹴り飛ばし、二十人からなる冒険者の一団を蹄鉄で踏み砕き。踏まれただけとは思えない程に爆散した多くの人間だった残骸を残して中央塔へとひた走る。
「み、みんな……」
「助かった…よかった……」
たまたま歩幅の関係で生き残った者たちは、何もできずに散った仲間の残骸を見つめながら一度は眼前に迫り走り去った死の脅威に恐れと無力感から棒立ちのまま動けない。
封印魔法担当の三名は離れて待機していたため、その惨状をみるだけで危険に晒されることすらなく過ぎ去った。
自分のせいじゃない、かける暇もなかったのだと。これから生涯心の中でつぶやいていくのだろうか。
一線級の冒険者だろうと仲間を失う悲しみは皆同じ。
戦場で一つ、また一つとアドリアーネの戦士が特に攻撃らしい攻撃もされていないにも拘わらず簡単にちってゆく異常事態の中。
国王ライザは救援要請に踏み切る。他国に恩を売ることになれど、その見返りが膨大であろうとも。ここまで迫られては致し方ないと。
まずは二つ名二人を呼び寄せた。そろそろ現地到着する頃だろう。
そしてもう一つの応援は、エルフ国に要請した。これはリーナの一件があったため動いてくれやすいのではないかと思ったからだ。リンドホルム壊滅の事件でドワーフも絡んではいるものの、ドワーフは直接戦闘には向かない、強力な武具を作るのを得意としている種族なのでいたずらに命を失わせるだけだと今回は断念した。
エルフ側の答えは検討をする。とのことだったので来るかどうかは正直解らないが、来てくれないとこの都市は終わってしまうのではないか、そんな瀕死に追い詰められた表情を国王はしていた。
それもそのはず。これほどまでの戦力があるなどと思ってもいなかったからだ。いつも通り、多少力を持った荒くれものの一団が調子に乗っているだけで、二つ名が出張ればすぐに終わるだろうと。
過去にも宗教にはまった魔法の一団が都市を壊滅に追い込むほどの魔法を使用したがその後、ユーリウス率いる魔導隊に被害ゼロで身柄を全員拘束されている。
だから油断していたのかもしれない。レイドアースやキャヴァリエなどの他の国の侵攻にばかり目を向けて、このことを真剣に考えられていなかった。
すぐそばに横たわり、急いでありったけの戦力を集めるよう伝えて意識を失った。治療中のユーリウスを見下ろし、そう思う。
レイナスに治療魔法を焼き消された後、ユーリウスはこのまま治癒を一人で続けても体力の消耗になるだけと考え、一か八かの転移魔法にかけた。
ユーリウスは人間にして唯一の個人転移魔法の持ち主。時空間魔法の応用。
行く先は王宮中央塔である。
転移に成功したユーリウスに気づき急いで治療班を呼ぶ国王に意識がなくなる前に何が起きたかを伝え、傷が癒えたら必ず自分が倒すと言い残していた。
だが。
「それだけの傷を、ほんの数分の戦闘で負わされたのだろう……。本当に大丈夫なのか、ユーリウス……」
長い付き合いの二人。国のための戦力ではなく、1人の友人としてユーリウスの身を案じる。
「勿論、応援要請と一緒に、お前の焼かれた臓器の修復もエルフ国へ頼んでおいたからな……」
エルフの秘匿術式以外では大幅な欠損部位を治す方法はないのだ。
秘匿と言えどその一部を知っている者は少数いる。国王も治療についての魔法があるのはリーナの一件以前から知っていた。
腹を貫かれたユーリウスはそれしか救う道がないと考えている。
本当は直ったらそのまま隠居してほしいくらいだ。最初は強い戦力を教導官にして国の将来のため使ってやろうと思っていた。
「だが、今となってお前が惜しい。勝手だが、必ず生き延びでもらう……!」
そんな国王に一抹の不安が押し寄せる。
「待てよ、レイナスはシャルマータの一員だ……確か他のメンバーを倒しに行ったのは今日……」
仕事が多すぎて失念していた、本当に同じような案件が山の様にあるからだ。
だがシャルマータが特別危険だと知った今、ユーリウスがこれだけ簡単にやられるようなのがもし、他に7人も居たら……。
「まずい、ただ2つ名を殺させるわけにはいかない!!、急いで撤退命令を下せ!!」
そうすればアドリアーネに5人の2つ名が集結する事にもなる。今、戦力を集中させないと取り返しのつかないことになるだろう。
「困ったものだ……」
悩む国王の身体がよろめく。ズゥウン、と地面が揺れる。
「な、今度は何だ!?」
驚く国王に声がかかる、扉を勢いよく開けて入ってきたのは偵察隊。
「国王様、ここは危険ですのでユーリウス様と共に避難していただきたいです。現在、中央塔数10キロメートル前までレイナスと思わしき黒馬と騎士が接近しています。ですが同時に要請していた2つ名の二人も対敵した模様」
「むむ……一応は、良い知らせ……か。二人には必ず残り3人の2つ名も駆け付けると、それを希望に頑張るよう言っておいてくれるか」
「かしこまりました」
一礼して退出する偵察兵の代わりに護衛兵が入ってくる。治療中のユーリウスを余計な振動を加えないよう、魔法で浮かせ移動させる。後にライザが続き、部屋を後にする。
中央塔からほとんどの人物が退去する中、見向きもされない区画がある。
地下層に作られた、牢屋。囚人の収容所である。
「地響きがすごいわね……」
閉じ込められてから全くやつれることなく、健康的な身体を保っているキルシーがいまだ、束縛魔法で縛られたまま牢に入れられていた。
いつもは監視員が居るが非常事態とのことで一目散に逃げて行った。
今は数名の囚人が牢屋に入れられているだけである。
「レイナスが作った、巨大な馬によるものだ」
囚人の中でキルシーだけが会話をしている。他の囚人はキルシーの声しか聴けないので気が狂ったやつが居ると認識されているのだが。
「その人も、アニマ様の仲間なんでしょ?」
「そうだが、それを言うならば、彼方の仲間であろう。頭は彼方なのだ」
「アニマ様はその彼方様の従者なんだってね」
「そうだ、ちなみにお主にスキルを与えたのも、彼方。グリムで生きていけたのも彼方のおかげだ」
「グリムで生きられたのが彼方様のおかげ?、というかそのスキルを与えるっていうのもよくわからないんだけど、神様では無いのに何でそんなことが可能なのかしらね」
「後半はわからぬ、前半についてはグリムで様々な敵と戦いながらも、お前がぎりぎりで逃げ切れていたのも。逃げた後追わせないようにしたのも全ては彼方の加護によるもの。そう聞いている」
「聞いているって不確かねぇ……けどアニマ様のご主人っていうくらいだからとても凄いお方なのでしょう」
「さぁ、我も戦っているところは見たことがない」
「ところであなたは敬称をつけないのね、彼方彼方って」
「敬ってはいないからな、だが彼方等の前ではつけなければ……我だけでなく我の一族も消されるかもしれぬ」
「神の使いなのに負け犬根性ついちゃってるわね……」
呆れた視線を向けられるのも八海大蛇にとってはあまりない経験だった。
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