第2話 1年生の2学期 9月編
「...まず年齢を教えてくれるかな?」
「じ...15歳です」
「15歳...学生?」
「学生です」
「学生?あ、ふーん...え、身長体重はどれくらいなの?」
「えっ!?し、身長は...」
「うん、身長」
「...そ、それは.....」
「言いたくないはナシだよ?」
「っ...」
「当たり前じゃないか...澪」
「ひっ...!?」
光が澪の太ももに指を沿わす。
澪は今善子ん家でおしみんから尋問を受けている。
なぜ澪が尋問を受けているかと言うと...。
3時間前。
ウチ「あぁ...めっちゃ眠い」
神姬「今日は寝ながら帰ろ」
おしみん「だな」
学校帰り。熊野市駅でいつものメンバーで列車を待ちながらグダっていた。そして列車が来て皆座席に座ってウチは秒で寝た。
......ん?
起きると見覚えのある部屋に居た。ここって...よ、善子ん家!?ウチは気が付けば善子の家に居た。
おしみん「やっと起きたか」
ウチ「えっ...!?」
ウチの後ろには光と善子と愛が座っていた。
ウチ「え、な、何でウチがここに...?」
おしみん「お前明日どーせ暇だろ?」
ウチ「い、いや...バイト...」
善子「あ、大丈夫です。澪さんの声真似で「エイズの診断行くんで休みます」って言う理由で休みにしました!!!」
ウチ「は!?」
愛「流石善子ね+114514810点」
ウチ「いや待てや待てや!!!」
愛「どうしたの?」
ウチ「いやどうしたんちゃうわいや!!+どころか-114514364364810点じゃボケ!!!」
おしみん「ほう...-114兆5143億6436万4810点か」
ウチ「わざわざ変換せんでええわい...ていうかなんちゅー理由で休みにしとんねん...」
ちらっと時計を見ると19時だった。
ウチ「ていうか...何でウチここに居るん?」
愛「明日明後日と私達と遊ぶ約束してたでしょ?せっかくだから善子、光ちゃん、そして澪ちゃんの順番で家に泊まって行こっかなーって考えてたの」
愛がそう言うとほかの2人が頷く。
ウチ「あぁ...なんやそう言う事やったんかいな...って、着替えとか持って来てへんのやけど」
善子「あ、澪さんのならここにあります」
「は!?」
そう言って善子が棚から何かを出した。そこには...ウチのお気に入りの真っ黒の下着がある。
ウチ「これ...う、ウチが探しとったやつやん...なんで善子が...!?」
善子「夏休みにここで泊まった時に忘れていってたのでこちらの方で保管しておいたんですよ」
ウチ「何やねんそれ...学校で返してくれて良かったのに...」
愛「じゃあ私達ご飯つくっとくね」
おしみん「あぁ、頼んだ」
そう言って愛と善子はキッチンに行って部屋を出た。
おしみん「...じゃあ、始めるか」
ウチ「え?」
おしみん「ほら、この椅子に座って」
ウチ「は、は?」
ウチは椅子に座らされた。するとおしみんが嬉しそうな顔をしてウチの前に来た。
おしみん「今からいくつか質問をする。野獣先輩のインタビューみたいにな。ただし、返答は敬語、全て答える事。分かった?」
え?何それ?
何でそんなんする必要かあるん?
ウチ「な、何でそんなん」
おしみん「逆らうんならこの下着どうなるか分かってるよな?」
ウチ「え、ちょ、それは...」
おしみんがウチの下着をハサミで切ろうとしている。
「わ、分かった...」
と言うことで今ウチは何故かよく分からないが尋問を受けている。
「......し、身長はひゃ、161cmで...た、体重は47...kg...です」
「ふーん...かなりイイ身体してるけど何かしてるの?」
「んっ...!ば、バスケとバドミントンと空手をしてました...」
光の指がスカートの中に入った。澪は手で光の腕を止めている。怖くなってぶるぶる身体が震え始めた。
「ほう...彼氏は居るの?」
「今は居ない...です」
「好きな人は?」
「えっ...い、居ない...です...」
澪がそう答えると光がウチの背後で止まる。
「ほう...好きな人が居ない...か...」
「......」
澪の肩に両手を添える光。な、なんか...怖い...。
「お前...一昨日トイレで何してた?」
「えっ?あっ.....」
う、嘘やろ...何で...何で...!?
「1人で何してたんだ?言ってご覧?」
「っ...!な、何も...し、してへんよ...」
光の手がウチの腕を撫でる。
「水曜日の放課後...4階の女子トイレで...お前ほうき使ってオナニーしてただろ...?」
「ひっ......!?」
な、なんで知っとん!?ドクンドクンと心臓が動く。こ、これからウチどなえなんの...!?
「どんな風にしてたっけなぁ...確か片手はこうやって...」
「あっ...!や、やめて...」
光が片手で胸を掴んできた。澪はどんどん怖くなって身体が硬直した。
「それでもう片方の手を...」
「んっ......!おしみん...!!もうやめてや!!」
もう片方の手をスカートの中に入れてアソコをパンツ越しに指を押し付けて来た。
「それで...少ししてからカッターシャツをこーやって...」
「っ...や、やめて...!!やめてぇっ...!!」
片手で器用にカッターシャツのボタンを外していく光。澪は手首を掴んで止める。
「何で止めるんだい...?」
「な、何でって...あ、当たり前やろ!!」
「アタシからすると当たり前じゃ無いんだよなっ!!!」
「うわっ...!?」
光が澪のカッターシャツを全開にした。周りにボタンが飛び散る音がした。
「おぉ...青か...」
「...っ...うっ...うぅ......やめてよ...っ...」
澪はあまりの恐怖に泣き出してしまった。
すると光が微笑みながら顔を澪に近づける。
「泣いてる顔も可愛いよ...澪...」
「んっ......!?」
澪はびっくりした。顔を横向きにして澪にキスをする。
「はぁっ...澪...アタシはお前の事が大好きなのさ...」
「いやや...いやや...!!」
どんどん顔を澪に迫らせる光。
「澪...アタシと一緒になろうよ...なぁ...澪...澪...澪っ...!!!」
「いやっ...!!来んとって!!いやぁあああああっ.........」
善子「......澪さーん、起きてくださーい」
澪「はぁ...はぁ...はぁ...こ、怖かった...」
光「何でだよ...酷いやつだ」
今これを読んでる人は「は?」と思うであろう。実はさっきまでの話は全て愛の念である。昨日の金曜日に愛が突然「私最近念を送るのにハマっててさ、ちょっとだけ実験台になってくれない?澪」と言われて今日愛の家のベッドに寝かされて実験台になっていた。その名も...「もしも突然光ちゃんが澪に襲うと...」と言う念をウチに送って夢でそれが出て来た。本当に怖かった。
光「なんでアタシが澪を...」
澪「やめてや?」
善子「しねぇよバカ!!」
時刻は21時。
光「これからどうするんだ?」
澪「寝よ」
光「それじゃ勿体ねぇだろ」
澪「何しよっか」
善子「枕投げ大会がいいです」
愛「いやそれは」
光達「賛成!!!」
愛「ちょっと待ってよ!!!」
善子の提案で愛の部屋で枕投げ大会が開催される事になった。ルールは特に無し。皆疲れたら終了って感じだ。
そしてみんな枕を持って構える。
愛「よーい...」
光達「むぅっ...」
皆睨み合う。
「スタート!!」
光達「ていやあああああああああ!!!!」
一斉に枕を投げる。
「ふぅむっ!」「ふにゃ!」「うわんっ!」「ふむっ!」と顔面に直撃した音がする。
そしてみんな枕をぶつけ合う。もうこの家ごとめちゃくちゃになる勢いでぶつけ合う。
澪「オラオラオラオラぁああああ!!!!死ねぇえええ!!!」
愛「ちょ、ちょっと何で私なの!?」
澪が愛を枕で殴りまくる。すると後ろから...。
光「お前は隙がありすぎるんだよっ!!」
澪「はにゃあ!!」
そう言って光が澪に枕を投げたり。
善子「とっ、さっ、さっ」
光達の投げる枕を下着姿で華麗に避ける善子等、この枕投げ大会は本当にカオスだ。
...1時間後。
澪「はぁ...はぁ...はぁ...」
愛「もう無理...」
善子「私も限界ですぅ...」
光「フハハハァ...貴様ら全員おしまいかァ...アーッハハハハハ!!!!」
みんな疲れてそろそろゲームを終えたい...のに光だけ覚醒剤が入った奴見たいにハイになってる。
光「ハハハァ...さぁーて...誰を仕留めてやろうかなぁ〜...」
光が3人を見渡す。誰にしよっかな〜...迷うなぁ...。よし、名前の長い順にするか...。1人目...ざおうよしこ(6文字)、2人目...いなえあや(5文字)、3人目...みくにがおかみお(8文字)。と言うことで......。
澪「へっ...」
光「澪。お前には犠牲になってもらうよ...」
澪「は、はぁ!?」
光「ハハハハハ...澪...最近聞いた話だがお前今近鉄から京阪に浮気してるみたいだなぁ...」
澪「誰情報なんそれ!?」
光「京阪2代目3000系が好きなんだっけ...家に3000系の模型5編成持ってて毎日毎日走らせて楽しんでるって神姬から聞いたぞ...」
澪「神姬情報かーい...あのボケ何勝手に言うとんねん...」
すると光は全員分の枕を持って澪の方へと迫る。
澪「そんな浮気する子には...お仕置きだぁあああああ!!!!」
光が高く枕を上げる。そして...。
「ひにゃああああああっ!?」
枕が投下された。
澪「ぐはぁ...あぁっ...あぁ...負けやしたぁ...」
勝者...光......ドスん。
光「アタシも限界だ...」
澪「乗っかってくんなや...重いんじゃボケ...」
そのまま皆眠りに落ちた。
ん...?朝の3時。皆はまだ寝てる。ウチは右腕に違和感を感じて起きた。チラッと下を見るとおしみんがウチの腕と手を握って寝ていた。なんや...お前かい...そう思いながら手を離そうとした...その時だった。突然おしみんがウチに抱き着いてきた。
ウチ「お、おしみん...?」
おしみん「なんだ起きてたのか...」
ウチ「な、何よ急に抱き着いて来て...どしたん?」
おしみん「澪......そ、その...」
ウチ「何よ」
おしみんが何かを言おうとしている。何故か顔を赤くしている。何よ...ほんまに何やねん.....。
おしみん「と、トイレ...着いて来てくれないか?」
ウチ「は?」
おしみん「その......こ、怖いんだよ...」
ウチは割とマジでブチ切れかけた。折角寝てたのに。ただ今の怖いんだよで全て許した。仕方あれへんなぁ...。よっこいせと体を上げておしみんと一緒に部屋を出てトイレに行く。にしてもおしみん暗闇怖いんやな...前の虫採りん時は皆居ったからなっとったんか。そして下にある一階のトイレに着く。おしみんがトイレのドアを開けて入ろうとする、その時だった。急にウチの腕を掴んでトイレに引き込んで便座に座らせた。
ウチ「ちょ、お、おしみん...?」
おしみん「へへへ...」
ガチャっと鍵を閉めるおしみん。不敵な笑みを浮かべながらウチに迫って来る。
おしみん「アタシはこの時をずっと待ってたのさ...澪」
ウチ「へっ...?ど、どういう事...?トイレせえへんの?」
おしみん「...トイレなんてはなからするつもりなんて無かったのさ...」
ウチ「は、は...?ど、どういう事...?」
ウチは何故か急に怖くなって身体が硬直してブルブル震え始めた。
おしみん「澪...アタシと...アタシと一つになろうよ...」
そう言ってウチの肩に手を添える
ウチ「...嫌や...やめて...おしみん...!!いやや!やめ...んっ.....!?」
おしみんが突然ウチにキスをしてきた。舌を入れて絡ませてくる。そして1分経って口を離す。
「へへへ...やっと言う事を聞くようになったなぁ...へへぇ〜...」
そう言ってウチのパジャマのボタンをポツポツ取っていくおしみん。手を掴んで抵抗するがすぐに払われる。
「っ...うっ....やめて......!うぅっ...っ」
ウチは恐怖のあまり泣き出してしまった。おしみんはそれに気付かずにパジャマを全開にしてズボンを脱がす。そして両手でパンツを掴んで脱がして脚を開こうとしてくる。ウチはおしみんにされるがままになると思いながら目を閉じて泣いていた...その時だった。急にトイレの扉が開いた。その扉を開けた誰かがおしみんを叩いて気絶させた。
善子「大丈夫ですか!?」
愛「澪!?」
ウチ「うっ...へ...?あ、愛...善子...?」
目の前には善子と愛が立っている。
愛「物音がしたから変だと思って見に来たのよ」
善子「どういう状況ですか...?これ」
ウチ「...うわぁあああんっ...!!!」
愛に抱き着いて大泣きするウチ。それほど怖くて仕方が無かった。
...その日の昼。
愛「...と言う事があったのよ」
俺「ほう...」
俺と神姬は愛に家に呼ばれてその事件の事について相談を受けた。澪は神姬の横で座って落ち込んだ様子だ。
神姬「光ちゃんはどこおるん?」
愛「まだ2階で寝てる」
俺「うーん...どうすりゃいいんだろう...」
澪「...これが初めてちゃうねん...」
俺達「えっ!?」
澪が恐る恐る口を開く。
澪「二学期入ってからやな...やたらとボディタッチが多くてさ...胸とかお尻とか...アソコにも...突っついてきたり撫でてきたり...たまたまやって本人は言うてるけど...そうとは思えへんねん...」
光って...そういう奴だったのか?何ていうか...レズなのか...?そんなの聞いたことも見たこと無いけどなぁ...?
愛「とりあえずどうすればいいかしら...澪をこのままにするのも危ないし...」
神姬「落ち着くまで遼の所居るのはどう?」
俺「えっ」
神姬「だって光ちゃんと家近いんやろ?やったら極力離した方が良くない?」
俺「うーん...俺はいいけど澪は...」
澪「あぁ...大丈夫やで。バイトも休みやし親には適当な理由付けたらどうにかなるから...うん」
. . .え。
神姬「じゃあ...とりあえず1週間...」
俺「え」
...と言うことで。
俺「ただいま」
澪「あ、お、お邪魔します」
母「おかえり。あら、澪ちゃんだ」
俺「今日から1週間ここで過ごすから」
母「あら、そう。自由にしてもらっていいからね〜澪ちゃん」
澪「あぁ、ありがとうございます」
とりあえず1週間俺の家で過ごす事になった。風呂を済ませて俺の部屋でゆっくりしていた。...なんだろ、さっきから澪めちゃくちゃ大人しいな...。
俺「澪?」
澪「えっ...!?ど、どしたん?」
俺「いやぁ...さっきからいつもの澪じゃ無いなって...」
澪「あぁ...そ、そう...かな...」
恐怖が残っているからか物凄く落ち込んでいる。
俺「何か飲む?」
澪「えっ、ええん...?」
俺「うん。ていうかここで一週間泊まるんだし」
澪「ありがとう」
と言うことで1階の冷蔵庫からジュースとを取って2階の俺の部屋に戻る。ついでにカップ麺も持ってきた。そしてコップに注いで乾杯する。
俺「この部屋も慣れた?」
澪「うん...せやね。何回も泊まったから慣れたっちゃ慣れたかな」
何気ない会話で澪の恐怖を取り除く。俺は基本そうする派の人間だ。
俺「明日学校だけどどうすんの?」
澪「何も考えてない。まぁ、どうにかなるわ。今そんなん考えたって意味あれへんし」
俺「ふっ、気楽な奴だな」
澪の気楽さって羨ましい。ん?神姬からLINEが来た。
「澪ちゃんの事ちゃんと見たってや〜。あと、澪ちゃん遼のことめっちゃ好きやから触るとかキス程度ならいいけど生でハメたらあかんで?(迫真)」
と言うLINEが来た。「は?」と送る。するとすぐに返事が来て「ゴムならええよー」とLINEが来た。...え?アリなのそれ?とりあえず「はいよ」と返事を送る俺。なんか聞いたことある...まぁいいか。
時計を見ると23時。カップ麺を食べ終わってゴミを捨ててる時だった。ん?澪がさっきからおかしい。ずっと顔を赤くしてる。じーっと澪を見てると俺の視線に気付いた。
澪「なんか...緊張するわ」
俺「えっ、何で?」
澪「だって...何か...男の人と2人っきりってなんかドキドキするっていうか...」
俺「そんなに緊張する必要は無い...ってか俺そんな変な事するような奴じゃ無いよ!?」
勘違いしないでくれ。今まで俺のこの部屋でああなったのは相手からだから。俺からじゃない。
澪「何でおしみんウチにあんなことしてきたんやろな」
俺「え?」
澪が突然話し始めた。
澪「だって思わん?普通の友達やったらあんなんしてくるはずが無いやん」
俺「...確かに.........もしかして...だけどさ」
澪「ん?」
俺「光が...レズだったりして...」
澪「は、はぁ...!?」
俺がそう言うと澪が宝くじ当たったってレベルで驚く。
澪「お、おしみんが...れ、レズ...!?って事はウチの事が好きってこと...?」
俺「でないとそんな事しないだろ」
澪「......そう...か...」
そりゃ驚くよな...一番近くに居た同性の子から恋愛感情を持たれてるって知ると。
俺「まぁ、理由は色々あるんじゃない?かっこいいとか可愛いとか。人って些細なきっかけで想いが大きくなる事が多いからさ」
澪「...些細なきっかけ...なぁ.....」
澪が難しい顔をしながら考え込む。
澪「遼から見て...ウチとおしみんの場合はどういうきっかけでこうなったと思う?」
俺「そりゃー......澪がエロいから?」
澪「...は、は、は、は!?」
澪は驚きを隠せないのか目を見開く。
澪「う、ウチが...エロいん?」
俺「だって...よくおっぱい揺れるし...可愛いし...パンチラもよくあるし...エロいとしか言いようが無いと思う」
そう言うと澪は横を向いてため息をつく。
澪「う、ウチがエロい...か...」
俺「まぁ、これから寒くなってくるからそこら辺はどうにかなると思うけどな〜。あ、忘れてた...ちょっと下に洗濯物取りに行って来るわ」
澪「行ってらっしゃい」
と言うことで遼が下に降りた。ウチは部屋で一人になった。...ん?これって...今日遼が着てたやつ?床に遼の着てたパーカーがあった。めっちゃええやんこれ......。
一方、俺は自分の洗濯物を取ってトイレを済ませた所だった。よし、後は俺の洗濯物を干すだけか。階段を上って部屋の扉をガチャっと開ける。
俺「ただいま」
澪「あっ...お、おかえり...」
ん?なんか澪の顔が赤いぞ?って何で俺のパーカー持ってんの?まぁいいけど。とりあえず服をたたんでタンスに入れる。お、これもこれも...ん!?澪が持ってた俺のパーカーがめっちゃ地味に濡れてる。
俺「な、何か...した?」
澪「えっ...いやう、ウチも分からへん。なんか持った時から濡れとったし......うん」
俺「まじか...もう一回洗うかぁ...」
と言うことでもう1度下に降りて洗濯機にぶち込んで部屋に戻って澪と一緒にベッドに寝転ぶ。ん?なんか俺のケータイのバイブが震える。見ると光からのLINEだった。「起きてる?」と言うLINEだ。「起きてるよ〜」と送るとすぐに既読が着いたすると返しづらいLINEが来た。
「澪が今どこに居るか知らないか?」
...今のこの状況でどう返したらいいんだよ!!澪も俺と光のLINEを見る。澪は落ち込んだ顔をする。
澪「友達の家で泊まってるって言うといて」
俺「う、うん」
「友達の家に泊まってるらしい」とラインを送る。するとすぐに返事が来た。
光「そうか...分かった。ありがとう」
俺「おやすみ」
ここでLINEを終えた。澪は怖そうな顔をする。
澪「ウチの事...探してるんかな...」
俺「そんな感じだな。何のためか分からないけど」
澪「......」
俺「とりあえず今日は寝るか。もう12時だし」
澪「うん...おやすみ」
と言うことで眠りに落ちた。
そして次の日。
俺「んぅ...」
澪「ふぁーー...おはよ」
俺「おはよー...」
朝の7時に起きて制服に着替えてパンを食べて家を出て家の前に居る神姬と合流する。そしてすぐに駅に着いて列車を待つ。
神姬「昨日何かあった?」
俺「光からLINEがあったぐらいかな。アイツ澪の事探してる」
神姬「そっか......なるほど」
澪「何でかよう分からんわ...」
神姬「ほんまやな...なんか怖いなぁ」
学校がある時は極力澪から離れないように澪から頼まれた。そして列車が来た。学生が沢山降りてから俺達も列車に乗り込む。一応乗る場所を変えた。...よし、居ない。恐らく隣の車両で寝てるだろうな。そして熊野市駅に着いて列車から降りると愛と合流した。
愛「おはよ」
俺「あれ、善子と光は?」
愛「え?知らない...あ、後ろ」
俺達「お?」
後ろを見ると善子と光が喋りながら歩いていた。
善子「おはようございます」
光「...おはよ」
俺達「おはよ」
すると神姬がこそこそと喋る。
神姬「澪ちゃんの横居ったって」
俺「了解」
との指示が出たため澪の横に立つ俺。俺と澪、神姬達と一緒に居るが一応分かれている。
そして教室に入って朝礼をしてから授業が始まる。6時間授業が終わったが特に変わった所はない。次の日も次の次の日も。変わった所は本当に無い。光も至って普通だ。
そして木曜日の夜。ご飯も風呂も済ませて俺の部屋でゴロゴロしたりゲームしたりしてた。ただ一つおかしな事がある。俺の服が毎日地味に濡れてる。しかも澪が俺の家に泊まってからだ。やはり犯人は...澪?
俺「なぁ、澪」
澪「ん?」
俺「毎回さ...服が地味に濡れてるんだけど...」
澪「う、うん」
俺「これ澪がやったの?」
澪「えっ......」
澪の様子がおかしい。慌て始めてる。
澪「い、いや...う、うウチは知らんよ...そんなん服濡らすとか......」
俺「正直に言ってごらん」
澪「...」
観念したのか澪が下を向く。
澪「ご...ごめん...」
俺「...な...何でこんなことしたの?」
澪「...臭いを...」
俺「え?」
澪「遼の...臭いを嗅いどってん...」
...?えっとー...え?俺の思考が一時停止した。
俺「どういう事...?」
澪「そ、その...遼の汗の臭い嗅ぎながら...そ、そういう事...しとってん......」
あー...よ、よくある...いや良くあることは無いか...妹が兄のパンツとかシャツの臭い嗅ぎながらアソコをクチュクチュ音を鳴らして「お兄ちゃん...お兄ちゃんっ...!!あぁあああっ...!!!!!」ってやつ...か......。すると澪が俺の前に来る。
澪「な...何したらええん?」
俺「え?な、何って?」
澪「何って...口止めやんか...」
俺「は、はい!?い、いや...別に...」
待って待って。これ光、神姬、善子と続いてるやつじゃん。俺の家に来たら恒例行事...って言ったら変だけども。
澪「3回とも途中で終ってるから身体が疼いてしゃーないねん...」
神姬の予想通りじゃんかよ...。許可は出てるし...うーん...仕方ないか...神姬のお言葉に甘えさせてもらうか...。澪のパジャマのボタンを外してズボンを脱がす。澪のお気に入りの真っ黒の下着姿になった。
澪「神姬はいいって言うてんの...?」
俺「許可もらってなかったらこんな事出来ないよ」
そして澪の胸に手を添えた...時だった。ガチャっ。部屋のドアが突然開いた。
神姬「失礼〜ありゃ」
澪「ぬっ!?」
俺「あら」
神姬がパジャマで入って来た。
俺「ノックぐらいしようか」
神姬「別にええやろ脳みそ抉るぞ」
俺「仕方ない許してやる」
神姬「あらあら、まさかの」
澪「えっ...か、神姬...?」
俺「うん。いっつもこんな感じで俺の家で入りしてんの。いい迷惑だよまった」
神姬「よっしゃ右脳左脳どっちからがいい?」
俺「毎日幸せでございます」
にしてもタイミング悪いだろ...まったく...。実は神姬は俺の家によく来て泊まるのだ。月火と来なかったのは珍しい。2日に1回は来る。
神姬が俺の横に座る。
神姬「今からやろうとしたん?」
俺「あぁ、澪が」
澪「ちょ、遼!!!」
俺「...ということです」
神姬「そ、そこめっちゃ重要だと思うんやけど」
澪に許可を貰ってあった事を神姬に話す。
神姬「あー...なるほど」
澪「むぅ......」
俺「そういう事」
神姬「澪ちゃんもそういうタイプやったんやね」
澪「た、タイプって言うか...男の人の臭いってどうなんかなって思ったら...こうなっちゃって...」
神姬「んで...ど、どなえするん?ヤるん?」
澪「えっ!?そ、そ、そそれは...」
神姬「別にゴムならええよ?」
澪「えっ!?え、えぇっ!?ゴムやったらええん!?」
あー...思い出した。なんか不倫でよく聞くあれか。不倫してる男性のカバンの中にはコンドーム入ってる事があるって聞いた。...つまり俺と澪は俺の彼女の近くでヤるって事!?なんか嫌だな...まぁ、神姬は許可してる...うーん...。
神姬「ええよ?ただし今日だけやで?」
澪「...」
澪はどうしたらいいのか分からずにあたふたしてる。すると神姬が俺の横に来て耳元で囁く。
神姬「ヤったって、澪ちゃんのためにも。わたしから許可出とったら大丈夫やろ」
俺「えっ!?で、でも...」
神姬「世間は否定するやろうけど別にわたしはええから...てなわけで、お風呂入ってくるわ」
と言って神姬が部屋から出た。ちなみに神姬は俺の家の風呂を使う事がある。...部屋の中はまた俺と澪だけになった。
俺「...」
澪「...」
部屋が静かになる。ていうか...本当にヤるの...ん!?ポケットに何か入ってる。出すとまさかのゴムが入っていた。神姬ぃ...はぁ...仕方ないか...。澪の前に行く俺。澪は俺の目をじっと見る。少し驚いてるようにも見える。そしてお互い手を取って唇と唇を重ね合う。あぁ...キスしてる...俺の事が神姬除いた大和達の中で1番好きな奴とキスしてる...。舌を絡めて唾液を交換するようにムチュっといやらしい音を響かせる。数分してから口を離す。放心状態の顔をしている澪。
「いいの?」
俺がそう聞くと澪は小さく頷く。背中をこっちに向けて倒してアソコに触れる。
俺「濡れてる...」
澪「あ、当たり前やん...男の子とキスとか初めてやもん...」
物凄く澪は恥ずかしがっている。こんな澪初めてだな...。いつも通りがっつきまくる澪かと思えばこういう事する時はそうでもないんだな...。まぁ、俺はどっちでもいいけど。澪のおっぱいを掴んでパンツ越しにアソコを指で撫でながら左脇を舐める。俺は愛から教えて貰った。澪の弱いところは脇だと、特に左!!!と教えて貰った。お前いつ澪の脇舐めたんだよ...。ぺろぺろと脇を舐めながら敏感な部分を刺激して行く。
澪「んっ...あっ...あんっ...あっ...!!あかんっ...あっ!!おかしなりそう...」
俺「ふふっ、もっとおかしくしてあげる」
澪の片方のブラをずらして指で乳首をピンっと弾く。ビクビクと大きく反応する澪。
俺「あれ?どうしたの?」
澪「んっ...あっ...!!そこは...そこは弱いねん...!!あっ!!」
俺「そっかーー...じゃー......むっ」
澪「へっ...!?」
澪のブラを上にずらしておっぱいを露出して左乳を口で加えてチューって吸い上げながら右乳を手で弄ってもう片方の手でアソコを弄る。すると澪が何かに取り憑かれたように豹変する。
「あっ!!あぁっ!!あかんっ!!ま、待って...!!遼ぉ...イクっ...あっ......!!!」
澪が俺の頭を押し上げようとしている。俺はお構い無しに吸い上げながら澪の敏感な部分を指でイタズラする。するとものの数十秒後だった。
「んああぁああああああっ...!!!!!!」
身体を大きく反らして俺にもたれる澪。口からは涎を垂らしてパンツからは愛液が垂れまくって床にも垂れている。
澪「はぁ...はぁ...酷いわ...っ...」
俺「何で?」
澪「さ、最近...おっぱい敏感になってさ...ちょっと擦れるだけで濡れたり勃ったりしてんねん...それを吸うって...酷いわ...」
俺「じゃあ...吸われたら大洪水確定って事か」
澪「やめろやその言い方...」
そしてスルスルとパンツを脱がす。お、おお...案の定びちゃびちゃだ...。
俺「本当にいいの?」
澪「ウチはええよ。遼は...?」
俺「俺も...いいよ。神姬から許可は貰ってるし...でも今日だけだよ?」
澪「うん...それでもウチは満足やから...あ、や、優しく...してや?」
俺「お、おう......」
澪と俺は深山の体勢になってアソコに俺のシンボルを近づける。そしてお互い頷きあってズボッと入れる。
※ちなみに神姬とヤる時は抱き地蔵、時雨茶臼、達磨返しだ。
「いっ...あぁっ...!んっ...!!」
澪が俺の腕をぎゅっとめっちゃ強く握ってクソ色っぽい声で悶えまくる。
俺「い...痛くない?」
澪「...ち、ちょっと痛いけどっ...大丈夫...」
凄いな...ゴムつけててもこの感触...今のゴムの技術って凄いな...。ってか今の澪めっちゃくちゃ可愛いんだけど。やばいくらい可愛いんだけど。
俺「行くよ...?」
澪「うん...ええよ...」
お互いの了承の上、ゆっくりと腰を動かす。
「あっ...あっ!!んぅっ...あっ...あぁっ!!うっ...あっ...!!!」
あぁ...凄い...腰を動かす度に澪の反応が大きくなっていく。俺は澪の乳首を弄りながら腰を動かす。この体勢初めてだから中々ハードだなぁ...。
澪「あぅっ...りょお...も、もっとぉ...奥に...奥にぃ......あぅっ!!!」
俺「仕方の無い奴だなっ!!」
澪の指示通り奥に突き上げると満足そうに喘ぎ散らかす。俺の手首握る力強過ぎて痛い。
澪「あっ、あぁっ!!遼ぉ...!!遼!!!イクぅっ...イグゥ...いグゥ!!!!!あぁっ...!!!遼ぉ...!!!」
俺「俺もっ...もう出るっ...!!」
澪が俺の服の裾をぎゅっと握って来た。
「ふあぁあああああああっ!!!!!!」
腰を俺の方に突き上げて身体を大きく反らして盛大にイった。俺も達した。とりあえず澪のアソコから俺のシンボルを抜いてゴムを外す。よし、破れてない。澪は気持ち良すぎたのか口から涎をさらに垂らしてガクガクしている。
俺「あ、あの...だ、大丈夫...?」
澪「はぁっ...はぁっ......」
無言で上半身を上げて俺の顔の前へと近づく。
チュッ......。
最後のキスをしてきた。お互い抱き合いながらキスをした。長く長くお互い目を閉じて舌を絡ませるて数分してから口を離す。
澪「......」
俺「......」
澪「......ふふふっ、ありがとう...遼」
俺「...どういたしまして...澪。陽矢の事も大切にしてやりなよ?」
澪「...うん...えへへ」
澪が今まで見た事ない程の満面の笑みを浮かべる。相当嬉しかったのか...澪のためになったなら俺はそれでいい...。
澪が替えの下着を履いてパジャマを着ていると部屋の扉が開いた。
神姬「ふぅー、気持ち良かったー」
俺澪「おかえり」
風呂上がりの神姬が帰ってきた。
神姬「あら、もう終わったんや」
俺「あぁ、ちょっと前に終わったよ」
神姬「ほほう。で?どうやった澪ちゃん?」
澪「えっ!?ど、どうって...」
澪がまた恥ずかしそうな顔をする。
澪「う、嬉しかったっていうか...その...」
神姬「嬉しかったんか...ほほう」
澪「うぅ...」
神姬「よかった、澪ちゃんが嬉しいって思ってくれて」
俺「うむうむ...ちょっ!?」
突然神姬が俺に抱き着いてきた。
神姬「じゃあ次は本命であるわたしの番やね...」
俺「いや!?待って!?もう疲れてんだけど!?」
神姬「大丈夫大丈夫。そんな強くせえへんから...♡」
ぬっ. . .!?神姬が小悪魔がおねだりする顔で俺に迫ってくる。今の神姬.....め、めっちゃ可愛かった.........。
神姬「ちょ、遼!?大丈夫!?」
俺「あ...あぁ...あはぁ......はは......」
澪「な、何してんねん!!ワレのその小悪魔っぽい顔のせいで逆上せたんじゃボケ!!!」
神姬「ひょぇえええーーー!?あぁっ...た、タオル!!タオル!!あと水も!!」
澪「はいよはいよぉ!!!」
神姬のあのクソエロい笑顔に俺はやられた。お陰でいい夢が見れました......。
そして次の日。
ん...あぁ、もう6時30分...。あれ...昨日いつ寝たっけ...?気が付けば布団に籠っていた。
神姬「おはよ、遼」
俺「えっ、お、おはよ...」
神姬は既に起きていた。布団からちょこっと顔を出して腕枕しながらこっちを見ていた。
神姬「大丈夫?どっか悪い所とか無い?」
俺「え、え?な、何が?」
神姬「覚えてないん!?」
俺「なんかあったの...?」
神姬から大雑把に昨日の出来事を教えて貰った。
俺「ま、まじかよ......」
神姬「大丈夫そうやからいいけど...」
俺「えっ...どしたの?」
神姬がぎゅーっと抱き着いてきた。
神姬「無事で良かった。むふふっ♡」
俺「うぐっ......!?」
っ...か、か、可愛い...!!!あ、やべ...また......。
神姬「え、ちょ、遼?遼!?えぇっ!?」
澪「んぅ...どなえしてん朝っぱらから...」
神姬「遼がまた逆上せた!!!」
澪「はぁ!?またぁ!?」
あぁ...俺は幸せ者だぁ......。そう思いながら神姬と澪に湯気が出そうなくらい熱い頭からを冷やしてもらっている。
そして学校。
何とか電車にも間に合って遅刻せずに何とかなった。いつも通り皆と駅で集まって学校に向かう。しかし澪と光は離れたままで一切会話をしていない。そろそろどうにかしなければ......そう思いながら教室に入って席に着く。俺の前には光、右には神姬が座っている。いつも通り授業が始まる。早速神姬は寝た。すると光がちらっと寝てる神姬を見て俺の方を向く。
光「...」
俺「...どした?」
光「今日の放課後は暇か?」
俺「えっ、どうかしたの?」
光「ちょっと相談事があってだな」
俺「...はいよ」
相談事...ってなると澪の事...色々と考えながら授業を終えて放課後。他の皆を先に帰らせて俺と光は学校のベンチに座る。
光「ふぅ.....悪いな...急に呼んだりして」
俺「あぁ、で?何の用?」
光「...知ってるだろ?」
俺「もちろん」
俺がそう言うと光はふふっと笑う。
光「...いつ知ったんだ?」
俺「その事件があった日の昼に知ったよ」
光「...そうか...お前はいいよなぁ...そうやって人に頼らて」
光は羨ましそうに俺に言う。その表情はどこか悲しそうな雰囲気を漂わせる。
俺「...何であんなことしたの?」
光「...」
光はため息をついて話す。
「...彼氏って言っても...ここにはまともな男居ないし...って思っていると一番アタシの近くに澪が居たんだ。最初澪と絡み始めた時は普通の友達だった。家も近い方だし土日とか日が合えば夜食べに行ったり遊んだりお泊まりしたりしてた。それを重ねる度にアタシは澪の事を普通の友達じゃなくて団々恋愛感情を持ち始めてさ、色々と抑えきれなくなっちゃったんだ。それでアタシは澪に告白しようとしたけど緊張し過ぎて無理だった。じゃあどうやって気持ちを伝えればいいのかって考えた時に思いついたのが...セクハラだったんだ。色々としたよ...胸とかアソコとかを指で突っ付いたり撫でたりして触って...シャーペンでぷにぷにしたり...そんな事ばっかしてたんだ。でも...澪は振り向いてくれなかった。むしろ変わらなかった。それで余計に気持ちが抑えきれなくなってた最中に善子達がお泊まりするって言うのを聞いて参加して...うん...」
微笑んだ顔に涙目の光。俺は黙って聞くしか出来なかった。
「アタシは誰かに頼られたかったんだ...。でも...アタシは遼達に頼ってばっかでそれがどうしても嫌だった。だからアタシは澪ならアタシを好きになれば頼ってくれるだろうと思って......あんな事しちゃったんだ...。今思うと本当に馬鹿げてるよな...何でアタシそんな事したんだろ......」
さらに顔が曇る。顔を上げて夕日を見上げる。
「今更こんな事言ったって無駄だよな...最低だよアタシは...ははっ......」
光はぽたぽたと涙を流して泣いていた。
俺「...なるほどな...頼られたかったか...」
光「...遼なら...どうすればいいと思う?」
俺に問いかける光。どうすればいい......そんなの簡単じゃん。
俺「謝ればいいのさ」
光「...え?」
光が目を見開いて俺を見る。
俺「小学校の時とかさ、同級生と喧嘩して先生に怒られてお互い謝った事無い?」
光「...無い」
俺「...まぁ、それ以外にも自分が本当に悪い事をしてしまったら謝るだろ?」
光「...いや、無い」
俺「っ...目上の人とかに謝ったりした事」
光「無い」
俺「何で!?」
ここまで否定したやつは初めてだ。まじかよ...。
俺「あ、謝ったこと無いの...?」
光「だって...今までアタシはあんまり自分が悪いと思った事が無いからな...」
俺「え?じゃああの神姬と喧嘩した時のは...」
光「あれは...本当にこっちが悪いって思ったからから...自分から謝ったのさ」
俺「あ、そうなんだ」
光「そう考えるとアタシが本気で謝ったのはそれくらいだな...」
俺「ま、まぁ...あの時みたいに澪に目と目をちゃんと見て謝れば澪も変わるかもよ?」
そう言うと光は考え込む。テストの時よりも考え込む。
光「謝る...か...」
俺「何なら俺も協力するよ?時間を合わせて光と澪を2人にさせるってのも出来るし」
光「あぁ...そうだな...」
俺「よし、じゃあ...今からやろっか」
光「は?」
俺「神姬、もういいよ」
俺がそう言うと神姬が横にある校舎の出入り口から出て来た。
神姬「はいよー、おいで」
光「っ!?えっ...!?」
澪「......」
神姬が手で合図をすると澪が出て来た。
俺「じゃ、俺と神姬は駅で待ってるね。行こ」
神姬「はいよ」
光「え、ちょ......」
俺と神姬は先に学校を出た。実は俺と神姬は組んでいた。どうにかして澪と光を仲良くさせようと考えていたがタイミングが中々無い...と考えているとやっと今日チャンスが舞い降りた。俺は神姬に澪とそこら辺で時間を潰しといてと連絡して神姬と澪を先に学校から出して俺と光はいい感じのところまで喋って、途中神姬に連絡して神姬が「あ、忘れもんした」と言って澪と一緒に忘れ物を教室に取りに行って※忘れ物はわざと忘れた物です。校舎から出る時に澪を光の所に持って行ったと言う流れだ。
...。お互い黙ったままだ。澪の顔は今すぐにでもここから逃げたいと言う顔をしている。...緊張する...な......っ!?とうとう澪がゆっくりとこの場から去ろうとした。
アタシ「あっ...み、澪!!!」
澪「...!?」
アタシが呼び止めると澪はビクッと身体を震わしてこっちを向く。
澪「...な、何よ......」
アタシ「...っ...そ、その......あの時は...と言うか今まで...ごめん」
澪「......」
澪は黙ったまま下を向く。...もう...全て話そう...。もう黙ってられるのが限界になった。
アタシ「アタシは...澪と一緒に居れるのが嬉しいんだ......毎日毎日澪と一緒に学校に行けるのが嬉しくて仕方が無いんだ」
澪「...」
少し目を見開いてこっちを見る澪。
アタシ「こんな事...今になって言うのも変だけど...その...アタシは.......あ、アタシは...」
中々言葉が出ない。くそ...何で...何でだ...んっ!?...え...?な、何...だ...?え...え、え、え、え!?突然過ぎて頭が真っ白になった。アタシの目の前に目を閉じた澪の顔がある。
唇には柔らかい感触がする。なんと澪からキスをしてきたのだ。それにアタシを抱き締めて......。顔を離すと澪は嬉しそうな顔をしてアタシを見ている。
澪「...こういう事やろ?おしみんの言いたい事って」
アタシ「...澪......」
無言で澪を抱き返してボロボロと泣くアタシ。申し訳ないからだ。澪にあれ程酷い事をしたのに許してくれたのだ。そんなの...申し訳なさ過ぎるよ...。
一方、俺と神姬は。
俺「どうだろう」
神姬「さぁ...でも...これ見てや」
俺「...よっしゃ」
神姬「作戦成功やな」
澪と光のLINEのプロフィール画像が別の物から俺と大和達の集合写真に変わっていた。これは...成功って事だな。
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