第3話

「ねぇねぇ、知ってる? 大日神社だいにちじんじゃでね、お化けを見たって子がいるんだよ」


 学校で友だちの絵美えみたち数人と一緒に話していると、夏間近ということもあり、唐突に怪談話になった。


「ふ~ん。そうなんだ」


 あたしも最近不思議な体験したし、いまさらって感じね。

 くすりと笑みを浮かべ、あたしは話の続きを聞いた。


「その日は月明かりがキレイな夜で、その子は習い事の帰りだったんだって。ちょうどその神社の近くを通ると、光る目が見えたんだって。普通だったらそんなものを見たら恐ろしくてその場から立ち去ると思うんだけど、その子はまるで誘われるようにその目が見えた神社まで行ったんだ。

 キョロキョロと周囲を見回しても、もうその目は見えなくて、代わりに、「ニャー」ってネコの鳴き声が聞こえたそうよ」


「え、それって完全に光る目もネコじゃ?」


 あたしが言うと、クラスメイトは手を突き出してあたしを制止する。


「もちろん、その子もそう思って安心してその場をあとにしようとしたんだけど、急にその鳴き声が増えていったの。だけど、ネコの姿はどこにも見えない。周囲を注意深く探しても見当たらない。でも鳴き声はどんどん増えて、だんだんと恐ろしくなったその子は逃げ出そうとしたらしいの。そのとき、暗闇の中、ぼやぁって人影が見えたんだけど、絶対に人じゃないって直感でわかったんだって。きっと幽霊だって思ったそうよ。その幽霊はゆらゆらと揺れていたかと思うと、ヒュッと一瞬のうちに近づいて来たんだって、で、徐々に近づいてくる幽霊を見てその子はとうとう悲鳴を上げて逃げ出したの……。その子はもし追いつかれていたらと思うと怖くて、今は夜に外も歩けないそうよ」


 クラスメイトの友人は話終えると満足そうに胸を張った。

 ま、あたしに及ばないまでも結構な胸ね。

 あたしも負けじと胸を張ってみるが、友人一同からなぜか可哀相なものを見る目で見られた。

 それは置いといて、怪談にしてはあまり怖くはなかったけど、身近に起きたって事が重要なのだろうなぁ~。


※※※


「って話が今日学校であったの」


 あたしは塾の帰りにいつものように寄った、レストラン『注文の多い料理店』でクラスメイトから聞いた話をすると、店内はいっせいにざわついた。


「え? なになに!」

「ニャ、ニャんて話をするニャ!」


 看板ネコでウエイターもつとめる白ネコのアルはわなわなと震えてあたしに詰め寄る。

 その拍子にテーブルに置いてあったジュースが倒れてしまった。


「あっ――」


 あたしが声を上げそうになったそのとき、厨房の方から、


「ひやぁあああああああああああぁあぁぁああ~~~」


 この世の終わりでも見たかのような悲鳴が聞こえて来た。


「あ、もしかして……」


 苦笑いを浮かべながらアルの顔色を伺う。


「そうニャ、大将は怖い話がダメなんだニャ。そんな話をされた日には3日は何も手につかなくなるニャ」

「え、でも、今の話ってそんな怖くないよね?」

「大将の『怖い』の基準を他の人と一緒に考えちゃダメニャ」


 アルは力なく首を振ってあたしをたしなめた。


「ちょっと、アルさんよ。大将は大丈夫なのか?」

「今日の料理は?」

「どうすんだよ。また前みたいに3日お預けか?」


 と他のお客のネコたちから様々な質問がアルへと飛び交う。


「わかったニャ。ボクがなんとかしますニャ!」


 アルはみんなに向かって高らかに宣言すると、そのままあたしの方を向いた。


「良子さんにも協力してもらうニャ。もちろんことわらないですニャよね!」


 アルの剣幕にあたしはコクコクとうなずくしかなかった。


※※※


「幽霊の正体見たり尾花おばな! 幽霊の正体暴いて大将を安心させよう作戦だニャ!」

「アル~。作戦名長いし覚えられないよ」


 あたしはアルに無理矢理連れられ、大日神社の入り口に立っていた。

 神社は木々に囲まれ、いかにも何か出そうな雰囲気だけど……。

 ぷぅ~~ん。

 パシッ!

 今はあたしの柔肌を狙う蚊が気になって仕方ない。

 うぅ。半袖にしなきゃよかった。


「何してるニャ? さっさと正体を確かめに行くニャ!」


 アルは神社の階段をスタスタと歩いていく。


「ちょっと待ってよ!」


 あたしは、蚊にご飯をあげる覚悟を決めてアルの後ろについていった。

 階段を上がると、真っ暗な中にお社があるだけでなんの変哲もない神社だ。


「本当にここに幽霊なんていたのかな? アルってなんかそういうの感じるの?」


 アルは鼻で笑って首を横に振った。


「よくネコは霊感があるとか言われるけど、そんなのないニャ」

「でもネコってよく何もないとこジィ~って見てるけど、それは幽霊じゃないの?」

「それは人間には見えないくらい小さい虫を見てるだけニャ。全くそんな非科学的なものを信じるなんて、良子さんも大将も変わってるニャ」


 肩をすくめるアルをあたしは、「立って喋るネコが非科学的って何を言っているんだ」という気持ちで見ていたけど、口には出さなかった。

 アルは二足歩行でゆっくりと境内を歩いていく。


「う~ん、特に何もなさそうだニャ。困ったニャ。ただの噂だったのかニャ?」

「なんで、ただの噂だと困るの? 幽霊いないんならいいじゃない!」

「大将の気が治まらないニャ。しっかりと原因を見つけないと!」


 ああ、なるほど。幽霊なんていないってのはわかっているけど、いるかもしれない可能性があるのが怖いのよね。

 あたしもアルに続いてウロウロと探してお社に近づいたその時、


「ニャー」


 とネコの声が響いた。


「今の声ってアル?」


 あたしはゆっくりとアルの居る方向を向きながら質問する。


「ち、違うニャ」


 返ってきてほしい答えとは真逆の返事が返ってきた。


「ニャー、ニャー」

「ニャー、ニャー、ニャー」

「ニャー、ニャー、ニャー、ニャー」


 ネコの声は次第に多くなり、いまではもう大合唱のように鳴り響いている。


「流石にネコ好きでも、これだけの声は怖いわよ!」


 あたしは怖さを紛らわすように怒鳴った。

 両手を耳に当てて、声を聞かないようにしていると、目の前に白くゆらゆらとゆれる影がっ!


「ゆ、ゆ、幽霊!!」


 い、いや、幽霊なんているはずないわよね。

 あたしは意を決して近くにあった小石を投げる。

 小石は幽霊に命中したと思われた瞬間すり抜けるように幽霊の後ろに転がった。


「ほ、ほんもの……」


 あたしが声を上げるのと同時に、アルがすさまじい速度で飛び出した。


「正体を現すニャ」


 アルは幽霊の少し上のあたりに体当たりすると、


「ミャ!!」


 と聞きなれないネコの声が聞こえた。

 声の方向へ近づくと、暗くてしっかりとは見えないけど、たぶん三毛猫と白いビニールが落ちていた。三毛猫はどうやらアルの一撃で気を失っているようね。


「どうやら幽霊の正体はこのネコだったみたいニャね」


 アルは水玉のベストについた土ぼこりを払いながら立ち上がる。

 そして白いビニールを拾う。そのビニールにはひらひらと暖簾のれんみたいに切れ目が入っており、風で左右に揺れていた。

 これが、小石がすり抜けて、幽霊のようにユラユラゆれていたモノの正体のようだ。

 木の上からこのミケネコがそれらしく動かしていたのね。


「幽霊に目が言っちゃって、暗闇も手伝って上の方までは見ないってわけね。でもよくアルはわかったわね」

「ネコは夜目が利くニャ」


 アルはちょっと誇らしそうに目を指差した。


※※※


「さて、これで解決ニャね。さぁ、良子さん。その三毛猫を大将のもとまで連れて行くニャ」

「え? 別に連れていかなくても説明するだけでよくない?」


 アルは困ったように首を横に振り、


「あの状態の大将は何を言っても聞かないニャ。実際に幽霊なんていないっていう証拠が必要なのニャ」


 あたしはあの異様に怖がっていた大将を思い出し、納得した。


「わかったわ」


 未だに意識が戻らない三毛猫を優しく抱き上げると、『注文の多い料理店』へと戻って行った。


※※※


 あたしたちが店内に戻ると、他のネコたちがざわついた。


「それが幽霊の正体?」

「えらいべっぴんなネコだナァ」


 などと感想は様々だった。ところでべっぴんってどういう意味?

 あとで調べたら美人とかって意味だった。確かにこの三毛猫は色もハッキリと3色に分かれており、顔もすらっとしたキツネ顔だ。もちろん体もスレンダー。

 あたしたちはそんな声を無視して、大将のもとへ連れて行く。


「大将~! 幽霊の話はウソだったニャ!」


 厨房に声をかけるけど、あれ? 誰もいない?

 そのとき、厨房の片隅に動く物体があった。


「大将~。布団かぶってないで出てくるニャ!」


 ああ、あれは布団をかぶった大将だったのか!

 こっちの方が幽霊よりホラーに見えるよ。

 大将は夜道で会ったら幽霊より怖い思いをするであろう顔を布団から出すと、


「そんなこと言って、本当はいるのにいないってウソついてるだけでしょ! 自分はだまされないよ!」


 ほらね。と言わんばかりにアルがこちらを見る。

 あたしは大きくうなずいて、三毛猫を大将から見える位置に置いた。


「大将。これが幽霊騒ぎの原因を作ったネコだよ」


 大将はまるで野生のネコのように警戒を解かないまま、そのネコを見つめる。


「ミャ、ミャ~~」


 そのとき、どうやら三毛猫が起きたようで、声を上げた。


「うわああぁあああああああ!!!」


 大将の叫び声が厨房に響く。

 その声にビックリしたあたしも、「きゃあああ!」と叫んでしまった。

 そうなることを予想していたアルは1人だけ耳をふさいでおり、悲鳴が聞こえなくなるまでたっぷり待った。

 そしてようやく静かになったころ、アルは三毛猫に近づき、「ニャニャニャァ」と話しかけた。


「人間の言葉を教えたニャ。これでしっかりしゃべれるニャ」

 いままでここにいるネコたちがしゃべられるのが不思議だったけど、まさかアルが教えていたなんて……。ていうかこんな短時間で教えられるなら今度あたしにネコ語と国語を教えてほしいんだけど。


「こ、ここはどこですかミャ?」


 三毛猫はきれいな澄んだ鈴のような声だった。


「ここはレストラン『注文の多い料理店』ですニャ」


 アルは幽霊の正体を暴くために連れて来たと説明し、


「で、最近噂になっている幽霊話は、えっと……、お名前は?」

「ミケですミャ」


 三毛猫のミケさんか、そのまんまね。


「では改めて、ミケさんがこの幽霊話の騒動の原因でいいんですニャね?」

「ええ、そうです。あそこの神社に近づいてほしくなくて……」


 そのセリフを聞くと、大将はむくりと起きだし、


「やっぱり幽霊なんていないんじゃないですか!」


 大将は布団を4つにキチンとたたみ、いつものエプロンと帽子をかぶる。


「さて、ミケさん、もしよかったらせっかく来てもらったし少しで良ければ何か食べて行きますか?」

「いえ、それはさすがに悪いので、そろそろ帰りますミャ」

「いえいえ、そんな遠慮ニャさらず。体当たりのお詫びもかねてですニャ」


 なんだかアルにしては珍しく強引に誘っていったわね。もしかして、ミケにホの字!?

 あたしは内心、「きゃっー! やるぅ!」と声を上げながら静かにアルの背中を見送った。

 アルが厨房から出て行くと、大将がぽつりと呟いた。


「アルのやつ、ミケさん目当てでオスネコが来そうだからわざと見せに行ったな」


 え、そういう理由……。

 あたしは閉まった無機質な厨房の扉を苦笑いで見つめた。


※※※


「さて、少し難しい注文ですね」


 厨房に残されたあたしと大将。

 大将はミケに何を作ろうか材料を見ながら考えていた。

 そういえば、厨房に入るのは初めてだ。

 厨房は1人でまかなうには少しだけ大きいかな? という広さで、壁に面した所に流し台とガス台があり、新品のように銀色に光輝いている。

 流し台の横に広めに取られたスペースにはまな板と包丁が置いてあって、ここで材料を切るのだろう。そのすぐ下にはオーブンがついている。

 頭上には収納らしき扉が見えるけど、あたしの背じゃ開けられそうにない。

 そして最後に一番目を引くのが2台の大型冷蔵庫。あたしの推理では1つがネコ用ね!


「あの……」

「は、はい!」


 急に話しかけられてビックリしたあたしは学校で先生に指されたときのような返事をしてしまった。


「そんなかしこまらなくても……」


 あたしは、「つい、学校のくせで」と言って笑ってごまかした。

 危ない危ない。もし大将を傷つけたら、幽霊関係なく、作ってくれなくなっちゃうところだったわ。


「そうそう、ところでミケさんの食べたそうなモノって何かわかります?」

「う~ん、さっき初めて見たネコだしなぁ。でもダイのときみたいに相手に合わせた料理を出してあげたいよね」

「うん。そうですよね」


 そうは言っても幽霊騒動の中、ミケをしっかり見る余裕も無かったしなぁ。


「う~ん。まず最初は神社に行ったとこで――」


 あたしはさっきまでの出来事を思い出そうと、1つ1つ確認するように口に出していった。


「で、今にいたると」


 全部の出来事を言い終えたけど、ヒントになりそうなものはなかったなぁ。

 けれど、端で聞いていた大将は違ったようで、


「ふむ。それなら! ありがとう。良子ちゃん。おかげで何を作るか決まったよ」


 そう言うと、材料の中から牛肉とさつまいも。他にも野菜をいくつか取ると野菜を茹ではじめ、牛肉をミンチにしていく。

 茹で上がった野菜もみじん切りにすると、今度はミンチにした牛肉と合わせ、それをお皿にキレイに盛った。


「う~ん、これじゃ少ないかな? 大丈夫かな?」


 あたしの目の前にはキレイにお皿には盛られているけど、これでもかってくらいに量が多い。

 それなのに少ないかもって、どういうこと!?


「それで大丈夫なんじゃない?」


 これ以上は食べきれないどころじゃないよ。


「そうかな。じゃあ、悪いけどこれ持っていってくれます?」


 料理を受け取ると、落とさないように気をつけながら厨房から出て行った。


※※※


「おまたせいたしました」


 あたしはアルのまねをして、優雅な動作でテーブルにお皿を置くつもりだったのだけど、ガチャンと大きな音をたててテーブルに着地させてしまった。


「良子さん。もう少していねいに置いてほしいニャ」


 アルからのダメ出しにもめげず、料理の紹介をする。


「これは、牛肉と野菜のカルパッチョって大将は言っていたわ。牛肉も野菜も細かくしてあるから食べやすいだろうって」


 あたしは大将に言われた通りに説明する。


「いただきますミャ」


 ミケは一口つまみ、口へと運ぶ。


「おいしい。ほろりと口の中でとけるようで、これならいくらでも食べられそうですミャ」


 柔らかな笑顔で、お上品に答える。


「ですけど……」


 ミケは何かを言いかけて口をつぐんだ。

 ときおり外の方を見ているけど、何かあるのかな?


「う~~む?」


 一方、アルの方も何か考え込んでいるようで、腕組みしながら首をひねっている。


「アルどうしたの?」


 あたしはこっそりと聞いてみると、


「おかしいのニャ」


 と答え、


「カルパッチョは本来オードブルとしてよく出る料理なのニャ」

「ん? 別にオードブル出してもいいんじゃない?」

「別にそれはいいんだがニャ。問題は量なのニャ」

「確かに多いわよね」

「そうなのニャ。オードブルはそこまで量は多くしないはずなのニャ。大将が間違うはずはないと思うし、何か理由があるはずニャ!」


 理由? いったいどんな?

 あたしもアルと一緒になって腕組みして考えてみたけれど全く理由は思いつかなかった。

 考えてもわからないものをいつまでも考えるのは時間のムダね。と思い大将に直接聞いてこようとしたそのとき、厨房の扉が開き、大将が現れた。

 その大将の手には透明の容器が乗っかっている。


「ミケさん。もし食べきれないようでしたら、持って帰っても構わないですよ」


 大将は手に持っていた容器をミケへ渡す。

 ミケはパッと顔を明るくして容器を受け取ると、せっせと詰め始めた。


「それからミケさん。今日の料理はオードブルなので、まだコース料理は終わっていませんので、もし良かったらまた来てください」

「すみません。ありがとうございますミャ」


 ミケは深々と一礼するとカルパッチョを持って、店の外へと出ていった。

 店内からは、「あ~あ」という名残惜しむ声が多数上がった。


「大将、なんであんな追い返すようなこと言ったの?」

「そうニャ! まるで今すぐ帰ってほしいみたいだったニャ!」


 アルとあたしの攻撃に、「ええっ! そんな感じ悪かったかな……」と落ち込みそうになったので、2人で慌ててとりなすと、大将は理由を説明し始めた。


「たぶんなんだけど、良子ちゃんの話からミケさんって子供がいると思うんだよね」

「え? なんで? そんなこと一言も」

「うん。そうなんだけど、さっきの話を聞いたらそうかなって」

「さっきの話で?」

「神社に入ったらまずネコの声がいっぱい聞こえたって言っていたよね。あれはたぶん子ネコの声だよ。育ち盛りだし、いっぱい鳴いたんだろうね」


 確かにあの声は大人のネコの鳴き声っていうより子ネコの声に近かったわね。

 でも――。


「仮にネコの声は子ネコだったとしても、なんで幽霊の真似なんてミケはしてたの?」


 これも想像だけど、と大将は前置きをしてから答えた。


「子ネコたちが人間にいじめられないようにとか、神社から追い出されないようにとかじゃないかな」


 確かに幽霊だって思われれば子ネコがどれだけ鳴いても大丈夫ね。なるほど、それなら納得できるわね。


「あっ! もしかしてだから料理を多く作ったの? 持って帰れるように!」

「うん。それにあまり子ネコの側を離れていたくないと思って」

「ニャ、にゃんと、さすが大将ニャ」


 アルは感動のあまり目に涙を浮かべる。


「まぁ、合ってるかはわからないですけどね」


 大将は強面の顔に似合わない笑みを浮かべながら、頬をぽりぽりとかく。

 う~ん。確かに全部想像だし、これは確かめないわけにはいかないわね。


「よし! ならあたしが正解か見てきてあげる!」


 思い立ったらすぐ行動!

 レストランから勢いよく出るとミケの後を追った。


「え、ちょっと。幽霊がいるかもしれないし危険ですよ! アル追いかけて!」

「だから幽霊はもういないニャ!」


 後ろから大将たちの声が夜の街に響いた。

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