第14話 話題の女

 (へー暇な事やってる)


 <昨日の昼休みチャラいことで有名な二年某組イケメンたらし君が事も有ろうに、新入生に手を出した、、、お相手は一年某組のお肌真っ白「ユーレイ」さん、白昼の下ピッタリ寄り添う二人の男女、、、詳しくは次号を待て!>


「ブッ」(な、何てこと、でも面白そうだからこのままにしておこ)

 誰も居ないから剥がそうと思えば剥がせたけど。


 だけど剥がしておけば良かったかな。

 各方面から色々言われた、特に担任の岡部先生(若い女性)


 朝のホームルーム。

「皆さんも知っての通り、この神聖なクラスにとんでもないゴキブリが潜んでいました」

(えらい言われようだ、それに神聖なクラスって)「プププッ」


「な、何を笑っているのです!あなたです、あなたの事よ!」

 変な事言って笑わせるから火に油を注いだ様だ、まあいいけど。


「なんと破廉恥な事異性と抱き合うとは百年早いです、良いですか乙女というもの清く正しく美しく、あなたなんて汚れて曲がって不細工、腐女子ですいえ腐女です腐女」


「先生腐女子の使い方間違ってますけど、それにあと百年も生きていません」

「そ、そんな事はどうでもいいんです、腐った女それがあなたです!」


「あーうっとおしい」

 言葉にするつもりは無かったが思わず漏れた、前の席でなかったら聞こえなかっただろうに。


 もうこの後何を言ってるのかさっぱり不明最後に、

「皆さんこんな人と口をきいたらおバカになります、いいですか誰も口をきいてはいけません、近付いても行けません、分かりましたか」


 何人かの子が渋々「はーい」て返事していた。

 そうしてドカドカ教室を出て行った。


 そういえば今日はヒカルが来ていない、(どうしたんだろ)。


 昼まではあちこちで有る事ない事コソコソ噂話、

「あの顔でよくやるね」

「あばずれよあばずれ」

「ほんとにゴキブリ」

「ちぇ上手い事やりやがって」


 今までもそうだけど私の周りには誰も近付かない。


 そしてお昼休みには教育指導の先生にまで相談室という魔のお仕置き部屋でお説教され、はしなかった。


「友部先輩が気分が悪くなって倒れそうになったから支えたんです」

そう言ったら、

「あっそうなんだ、でも前から噂にはなってたよなあ、だから狙われたんだよまあ二人だけでコソコソしない様に」

「女子四人いましたけど」

「はあ、するとあの壁新聞でっち上げなのか」

「そうですね、友部先輩と同級の人も居ました、秋元さんだったかな」

「分かった新聞部に説教しておく」

 誤解して済まなかったは無かったけど文句言わないだけえらいのでした、私。


 そして六時間目の国語の時間、またまた担任おかべー(岡部先生)。

 なんか様子が変、一人でブツブツ、授業をやっているのかいないのか誰にも不明。


 そして終業のベルが鳴ると、

「良いですか皆さん、私が良いというまでいっさい蒼井さんと言葉を交わしてはいけません、朝の挨拶帰りの挨拶もしてはいけません」

 といってまたまたドカドカと去っていった。





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十六夜姫 序章 ペーパームーン  一葉(いちよう) @Ichi-you

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