第10話 藪から風使い。(魔術?)
その直ぐ後、
「よっ」後ろからいきなり声を掛けられ肩も叩かれた。
ヒカルも一緒に。
「ヒャー」変な悲鳴を上げるヒカル。
「やーごめんごめん、美少女二人を驚かせてしまったようだね」
「私美少女じゃないし驚いてもいないけど」
振り向いて冷静に答える私。
「いやいやご冗談を、その白雪の様にキラキラ光る白い肌それだけで、、、(顔を見て言葉に詰まる失礼な奴)び、美人に決まってててて、、、」
ヒカルはぷうとむくれて赤い顔で怒って、明後日の方を向いている。
それに気が付いたのか「ててて」で止まった。
「いや驚かせて申し訳ない、実は新入生には注意をしておかなければいけない事が有って、いや御座いましてそうろう、実はですな有ろうことがこの中庭のこの噴水池辺りに出るので御座いそうろう、、、」
「普通に話して訳わかんない」
「黙ってろ俺はこちらの姫様に話しておるのだ、下郎は黙っておれ」
「残念でしたー、この子私の言う事しか聞かないから、行こヒカル」
「はい伊佐宵さま、何処へなりと」
「まてまてまて、いや待って下さいませお嬢様とお姫様、ほんの少しこの友部与一のお話を聞いて聞いちゃくれまいか」
「友部様姫はこちら(私に掌を向けて)でございます、私は
ヒカルがバカ丁寧に答えている。
「姫がノッポ、可愛い方が侍女、良く有る困ったパターンでございますな」
「何が困ったパターンなの姫が美人と決めるのが非常識なの、卑弥呼だって諸説色々よ、あなたのお母さんみたいな顔だったかもね」
「ぐっ、そんな飛び道具にやられる軟弱者ではござらぬ、風魔の風受けてみよ」
(なんだ私に劣らぬ中二病さんじゃないの)
彼は大袈裟に腕を手前から後ろに回しぐるりと手前に戻して来た時、同時にビューと風が起こった。
「偶然にしては上出来ね」
「バカやろう、偶然なものかもう一度、風魔の風これでもくらえ」
今度は二度腕を回した、さっきより強い風がブワッと、スカートがひらり。
「わーすごい、素敵、カッコいい、エッチ」
「エ、エッチて何だよ、素敵カッコいいは当たり前だが」
「美少女のスカートめくるなんてエッチよエッチ、でも素敵」
「これは失礼した、力を入れ過ぎてしまった様だ姫様は気に入って頂けた様だが、侍女殿は如何でしたかな」
「スケベ」
ヒカルはそれだけ言ってぷうと横を向く。
「残念ね、本命は逃したわ、でも私の
「有りがたき、、、いや待てよ<うねどり>ってなんだ?」
「私の護衛兼お世話係、断れなくってよ与一」
「やだねどうしてお前の世話なんか、、、」
話を遮って、
「良いのよ侍女と仲良くなれるチャンスを作ってあげようと思ったけど、断るならしょうがないわね、行きましょヒカル」
「分かった、分かりました姫様、うねどり確かに賜りました、で何すれば良いの」
「ここに居た妖しさんに花壇の水やりと草引きを頼まれたの、サボったら祟るってお願いね、明日のお昼屋上にお越しになって、これからの事お話しましょ、十六夜姫ご指名の風使いさん」
「お、おい妖しってなんだ、お前のお友達か、十六夜姫も妖しとかひえー!お助けー!って与一って呼び捨てにするなー」
「待ってるわよわたしの与一君」
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