白日の光景

渓谷を成す摩天楼

石敷きの庭は冷たい枯野色

唸る嵐を飼う街で

晴天の下

老葉わくらば達は燃えていた

風に煽られ火の粉は踊り

まるで光が降るように

鮮やかな侭

焼け落ちる


吹き降ろす風に攫われ

その亡骸は何処へ往く

海無き街の潮騒も

靴に絡んだ漣も

瞬きひとつ

終えぬ間に呆気なく

消え去るような幻だった

それは然ながら

行き交う人の影の如くに

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