インソムニア

夜という檻は何処までも深い

傾いだ空を見上げながら

不完全な麻酔に頼っても

夢は向こうからやっては来なくて


足りない

私の瞼を閉ざすには、まだ

何もかもが生温い

磨耗した神経には

つける薬もあるまいか


きみは寂しいのだろうか

未練がましく私の目を覗き込む

如何しようもないきみに

いつしか情が移っている

きっと、眠れないのは

きみが居る所為だ

インソムニア

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