第5話 淑女の拳2 ~怒りのゲスロード~

 ※今回は下ネタ強めですのでご注意ください。飲み物やお食事はひかえてご覧ください







「こ、これは一体!?」


  ジイコが見たのは地面に転がる味方の偵察隊の姿だった


「うう・・・」


 仲間の一人が大声でジイコ知らせた


「ジイコ!コイツまだ息がありますわ」


 ジイコはその息のある中もを抱きかかえ、問いかけた


「おい、しっかりなさいまし!誰にやられましたの?」


 まだ息のあるポニーテールの少女は行くりと口を開き


「ほ・・・・」


「ほ?」


「ほっぺが柔らかい小柄の金髪とボーイッシュな高等部の女・・・ガク」


 そう言い残し、意識を失った。話を聞いたジイコとその仲間は相談し合う


「小柄の金髪とボーイッシュな高等部の女・・・何者なんでしょうね?」


「いや、つい最近見た気がありますわ・・・・たしか今朝牢屋にぶち込んだ・・・・」


 話しているジイコたちの背後から不意に声がした


「あら、この方達は…見覚えがありますわね」


「そうだねミキ。思い出せそうなんだけど・・・誰だっけ?」


 背後の声の主、アヤとミキを見てジイコは怒鳴った


「なんで貴様らがついて来てやがっておりますの!?」


 ミキは素っ気なく答える


「水を持って来た女から鍵をスリとりましたのよオナコさん」


「ジイコだ!脱走じゃありませんの!しかもこの事件の関係者!どういうことか聞かせてもらいましょうか!!」


 ジイコの問いに二人はしばらく悩んだ後、この事件の全貌を思い出した


「ええと・・・あ!思い出しましたわ」


「ああ!あの時のポニーテールのキツネ女」


―――――8時間前―――――


「ヒヤッハ!」


「ぎゃあ!」


 ポーニーテールの少女ミツネな二丁の鎌を振るい、縄張りに入った暴漢達を始末していった


「ふへへ、大人しく食糧を渡せば見逃してやるって提案にのっていれば死なずに済んだものを・・・おっと」


 戦闘を終えたミツネはいつもの悪癖で身を震わせ・・・


「人を殺した後は、お小水をッしたくなりますよっと…」


・・・そう言って用を足していると、不意に何者かが近づく気配がしてまだ出し切ってない膀胱を引き締め戦闘態勢に入ろうとした


「ふぅ・・・・ん!?」


 だが気づいた時にはもう遅く、暴漢二人にミツネ押し倒された


「「水だぁー!!」」


「ドカ!」


「なんだお前ら!?」


 ミツネの問いに水に飢えた暴漢アヤとミキは荒々しく答える


「水筒に名乗る名は無い!」


「さっさと水を出せ!このハイオク水袋が!!」


 ミツネは戸惑いながらも強く反論したが


「ハ、ハイオクだとぉ~!?何言ってやがる!むしろ廃水だろうが!!」


 ミツネの反論は少し的外れだった。しかしアヤ達との無意味な討論は続く


「さっさと水をお出し!」


「なんで貴様らに・・・を、出さなきゃならねえ!そんなに飲みたきゃ自分のを飲め!」


 ミツネはミキのほっぺたを引っ張って抵抗した


「痛たた、もう飲みましたわ・・・・飲ませ合いましたわ!」


「すっ、筋金入りの変態だぁ~!?お、おれの鎌・・・」


「えい!」


 ミツネの鎌はアヤに遠くに蹴飛ばされてしまった


「ああ!!カマァ~ン!」


 ミツネの鎌を求める叫びを無視して、アヤが凶器を手にしてのしかかった


「もうまどろっこしいね・・・・出さないのなら」


 ミツネはそのアヤの様子を見て失笑したがすぐに青ざめた


「へっ!そんなストローが脅しになるとでも・・・・まさか!?」


 ミツネは後ろを向こうとするアヤの肩を必死に掴んで止めようとしたが


「止めろー!!!あ」


「ベリッ」


 しかし肩に貼られていたサロンパスが剥がれて手を滑らせてしまった。ミツネはとっさに足を閉じて抵抗する


「さあ、足を開きな!」


「絶対に!飲ませるものかぁ!!!」


 逆手に持ったストローを突き立てようとアヤが格闘している間にミキはそっと立ち上がって瓶を取り出した


「そんなお姉様・・・抵抗するなら出させれば良いのですわ。さあこのコーヒーを食らいなさい!粉のままで飲みずらいでしょうけど!!」


「やっ…やめっ!変色してるぞソレ!絶対毒入りだろ!」


「そんな事どうでもいいですわ!大人しくこの粉を食らってお出しなさい!コーヒーの利尿作用で!!」


「やめろー!!!!」


 ミツネの願いが点に届いたのか偵察隊が駆けつけた


「ミツネ様ぁ!何だこの騒ぎは!!」


「た、助かった・・・・」


 安心したミツネは緊張の糸が切れ失禁してしまった


「ジョロロ・・・・」


「あのミツネ様が恐怖で失禁だと!?」


 アヤ達は偵察隊が動揺してしいる間に逃げだした


「ちっ!増援ですの」


「弱った今の僕達じゃかなわない。逃げるよ!」


 逃げ出すアヤ達を偵察隊が見て直ぐに追手を出そうとしたが――――


「奴ら本部の方へ走って行くぞ!」


「まずい!直ぐに追手を・・・・」


「お前ら・・・見たな・・・」


 ――――ミツネの殺気が偵察隊の動きを止めた


「見たなって・・・何を?」


「見たな!?」


 鬼気迫るミツネに偵察隊は恐怖した


「ま、まてミツネ!いつも戦闘後にしてるだろ!!」


「見たな俺のあられもない姿を・・・・・目撃者は全て消してやるぅうう!!!」


「ぎゃあああああ!」


 こうしてミツネは偵察隊と戦闘になり共倒れになった

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