第35話 タニアのステータス
「やよい…ちゃん?」
「そうだぜ?変わった服着てるけど元気な子なんだよ!めっちゃ可愛くてな!」
「そ…そうなんだ…。」
目の前の少年は嬉々としてそのやよいと言う子の事を話す。その夜宵と言う少女はこのあたりでは見かけない服装で獣人のように耳や尻尾もあるが耳は猫のようだが尻尾は細く鱗に覆われていると言う。
少年が話し終えると再びその夜宵ちゃんのところに行くと言うが他の大人には教えるなと言われているらしい。
「シオンはどう思う?」
「とうもなにも、その夜宵って子が犯人でしょ?それにその名前ならぬらりひょんが言ってたのと同じだし黒じゃない。」
「そうなんだけど。タニアさんもやよいって子を捜してたしタニアさんも虚妖なのかな?って思ってさ。」
「そのあたりは一度城の前にいってタニアさんがいたら聞いてみれば?後はどうやってその夜宵って子に会うかね。」
「そうだね、とりあえずタニアさんに聞いてみようか。」
そうして俺たちは城の前へ向かうことにした。…そして…
…迷った。
「シオンさんやここは何処だろうか?」
「なにをいっているんですか?ここは獣国の王都ですよ?」
「「……」」
俺たちは子供を追いかけていた。そのせいでいつの間にかこんな路地裏のようなところまで走りさっきまでいた少年は俺たちが考え事を始めたときにはもういなかった。空を見ると少し赤く染まっている。
「…とりあえず路地から出るか。」
「そうですね。」
「王都はそこから右の方だよ?」
「ありがとう助か……よ?シオン?今何か言った?」
「…いいえ、何も言ってません。王都が右だとは聞こえてません。」
「「……」」
「…よし、とりあえず右に行くか。」
「ですね、い、いきましょう。」
そして右へ進んでいくと聞こえた声の通り王城が見える大きな通りへ出た。声の事は気になるがなんか怖いのでまた後日にする。
タニアさんを待たせては悪いと思ったのでまず王城の前へ行くと着物をきたタニアさんがベンチに座り待っていた。
「タニアさん!遅くなって申し訳ないです。」
「私からもすみませんでした。」
「いえいえ、私も今来たところですから。」
「ありがとうございます。タニアさんはやよいちゃんは見つかりましたか?」
「えぇ、見つけましたよ。お友達と遊んでいました。それにしばらくはここにあるお爺様の家にお泊まりになるとのことで私は故郷に帰ろうかと。」
俺の問にタニアさんはスラスラと答える。そしてもう一つ気になっていたことを聞こうとしたそのとき、
(…ウ……ショ………ショウ…ショウ!聞こえる!?ラフィよ!)
突然頭の中でラフィの声が響き変な声を出しそうになる。
(どうしたんだよ。てか、無事だったんだな。良かった。)
(そ、そう?あなた心配してくれたのね…ってそうじゃなくて!今目の前にいる女!ムラカミって奴と同じ気配がするの!)
ラフィは慌てたように叫ぶ。
(はぁ?タニアさんが村上だとでも言うのか?あいつは男でタニアさんは女だぞ?)
(そんなことは知らないわよ!胸を見て言わないの!とにかく貴方に《神ノ瞳》ってスキルをあげたからそれで確認してみて。擬態や偽装を見抜くスキルだから!)
と、ラフィがと俺が頭の中で騒ぐ中、目の前のタニアさんとシオンはいきなり黙り始めた俺に声をかけたいた。
「あのー、大丈夫ですか?」
「……あ、あぁ、すみません。えっと、虚妖について何か知っていますか?」
(これでタニアさんが嘘をつけばわかるのか?)
(えぇ、そうよ。早く確認しなさい!私は今スキルが使えないのよ!)
ラフィが急かすので確認してみる。
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ヴァニタス 女
種族・混神
Level・ーーー
HP ・ error
MP・ error
物攻・error
物防・error
魔攻・error
魔防・error
速度・error
スキル
魔法∞適正 術∞適正 MP∞回復
HP∞回復
オリジンスキル
災禍ノ元凶
称号
蛇を従える者 門番の主 混沌に愛されし者 過去の厄災 混沌を愛し者 極論を成そうとする者 悪平等 ナビゲーター
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…は?…なんだこれ
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