関わらない
画鋲だった。
金色の画鋲が落ちていた。書架は「画鋲だ」とわざわざ声に出して呟いてから、それを拾おうと屈んだ。手を伸ばして画鋲をつまむ。が、失敗して針を指に刺した。書架はびっくりして、思わず手を引き、画鋲を取り落とした。画鋲は転がっていって、停止する。
「痛ぇ」
わざわざ声に出して呟いて、書架は指を舐めた。人差し指だ。指先は、舐めとると一瞬は綺麗になるが、すぐに丸く血が膨らんでくる。
「あーあ」と書架は嘆息した。
気紛れをおこしたばっかりに、痛い目にあった。「これって何かの教訓なんだろうか」と書架はわざわざ声に出して呟いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます