僕と仮面
少し時間を遡り、
もやしが黒い闇に飲まれていた時に、
僕はやっと返信し、
意識をとばしたところだった。
ちなみに
潜伏者→前崎 彰人
被潜伏者→後浦
と送った。
僕が目を覚ますと、
色々な表情の仮面が飾ってあった。
少し気味悪さを感じながら、
立ち上がり歩き始めた。
「…、なんで仮面…なんだろ?」
ずっと、上も下も右も左も仮面で、
誰かに見られている感覚は否めなかった。
そんな道を結構歩いた後、
扉へと突き当たった。
ノックしてみる、
すると、
「はーい。どーぞー?」と
中から声が聞こえてきた。
(あれ…普通の翔のこえ…)
「失礼しまーす。」
「あれ、彰人?どうしてここに?」
部屋自体は明るいが
仮面がたくさん飾ってあった、
記憶の混濁もないらしい…。
(どうしてこんなに普通なんだろう…?
普通なら、もっと驚くんじゃ?)
「…あー…、なんで驚かないのか…、
気になってるでしょ?」
「うん、なんでわかった?」
「いつもの通り顔に書いてあるよ。」
「そっか、もっと、
表情よまれないようにしないとなぁ…あはは…。それで、どうして?」
「仮面、あったでしょ?
それが教えてくれるの、
それが、監視してくれてるから。」
「教えてくれる?監視…?
なんでそんな怖いこと…。」
「…自然とね。
僕が意識してやってるわけじゃない。
勝手に、脳が始めた。」
表情が硬い。
なんか、隠してる…。
でも、
「そっか。」
あえて指摘しない。
もし言えることなら、
翔なら、必ず言ってくれるから。
「うん。
で、彰人はどうしてここにいるの?」
「それがさ、
変なメッセージが届いてね、
それに返信して、変な部屋に飛ばされて、
また変なメッセージに返信したらここにいる。」
「混乱、してるんだ。そりゃそうだよね…」
「うん…、はぁ…、
あ!それでね、僕には目的があるんだ!」
「目的?」
「うん!それは、翔を元の世界に戻す…こと…」
「…」
意識が遠のく…。
(あれ…なんで…
翔…悲しそう…なんで…)
そう思った時に俺は意識を手放した。
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