第2話 要と大悟

「見ろよかなめ、凛さんときみちゃん、女の子助けてる」

「ほー、さすがリーダー。きみちゃんもナイスー」


 要と大悟だいごの二人は、離れた場所で凛と姫美子の仕事ぶりを見ていた。


「しっがしよー、英語検定えーごげんでー受検者ずげんしゃを見守る仕事しごどなんで、試験官しげんがんだげだど思ってた」

「本当に訛りきっつー」

「おめーがオラに直すなっつったんだろ!」

「そーだっけぇ?」

「とぼげんな! おめーが『そろそろ訛り男子のブーム来るんじゃね?』なんで言っだがら信じだんだろが! それが来る気配はねーし、ながなが訛りは抜げねーし、どうしたら良いんだ!」

「簡単に騙さ……いや信じるなよ」

「おめー騙したのか!」

「やーいクソディーゴ」

適当てぎどーなこど言いやがって! この!」

「あっ、凛さんときみちゃんが走ってる!ボクたちも行こう、ディーゴ!」

「うまいごと逃げだな、おめ!」

「お前より仕事のが大事だよ!」

「ひどぐね!?」

「ほら早く!」


 要と大悟は口で争いながら、凛と姫美子が向かっている方へと急いだ。

 

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