♯2 モスキート
俺の学級、【1‐C】は
しかも、法的組織(自称)に。
【人蟲駆除連合】……。
奴ら自身の説明によれば、その組織は国がまだ存在を認めていない【第2の高知能生物】である【害蟲】が人間の
「私達は自衛権の行使を国に承認された組織。
要するに【第4の自衛隊】だ。
高校生なんだから、その位解るな?」
担任が社会科の教師だったから、余談で聞いた事がある。
『自衛権を持っている者に攻撃した場合、
要するに俺達がもし、この人達に下手に手を出したら、彼らが腰に
と、【連合】の一人がこちらをずっと見ている事に俺は気が付いた。
まさか俺だと思っているのか?
「…………ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッッ!!!!」
突如響いた
「ちょっと来いやタクマぁ!!」
いつもとは違う
「危ないッ!!」
銃声が
【連合】が発砲したのだ。
しかしそれをひらりと
文字通り、奴は空を翔んだのである。
襟首を掴んでいた腕を腹に回し、安堂は立入禁止の屋上へと足を踏み入れる。
「何で……こんな事……ッ!」
「何でって……美味しそうだし、お前」
そう言う眼は本気だった。
安堂は俺を喰う気らしい。
安堂はその言葉ですっかり
ブレザーだった為着ていたベストの襟が柱の先端にうまい事納まり、身動きが取れなくなった。
「タクマよぉ。
俺【
じりじりと近付いてくるソイツが、俺にはもう安堂には見えなくなっていた。
今までの楽しかった記憶が砕けていく。
「……そんじゃ、頂きまぁ~…………」
「……【
安堂の体に
すぐ後ろに、俺をずっと見つめてきていた男だった。
「……大丈夫か?」
男は俺を抱えると背中から
昆虫の様な、透き通った翅を。
「……キミ、蛾に噛まれなかったか?」
な…………!!
何故この人は知っているんだろう。
俺はあまりに図星過ぎて言葉が出なかった。
「……そうか。何時やられた?」
「…………
「病院に行くぞ」
そういって【連合】の男は翅を震わせ、物凄いスピードで滑空していく。
俺は
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