第239話杪秋獨夜
無限少年非我伴 可憐淸夜與誰同 歡娯牢落中心少 親故
紅葉樹飄風起後 白髮人立月明中 前頭更有蕭條物 老菊衰蘭
孤独な晩秋の夜
若い人など、数えきれないほどいるけれど、私の仲間ではない。
実に、この秋の清らかな夜を、誰とともに過ごせばよいのだろうか・
歓びなどは少なく、心の中も虚しいばかり。
かつての親しい友はすでに故人、まわりを見回しても誰もいない。
紅葉した樹が翻り、風が吹いた後、月明かりの下に、この白髪の人が立つ。
眼の前には、寂しさを増した風景が広がっている。
菊は枯れ、蘭は萎れている。
そんな植え込みが、二つ三つ。
※
※牢落:寂しい様子。
※中心:胸の内。
○開成三年(838)、洛陽の作。
○晩秋の素晴らしく風情のある夜というのに、親しく深い話ができた友人たちは、全て故人。目に見えるのは、枯れた菊と萎れた蘭。
○風景の寂しさは、白楽天自身の心の寂しさを、より増しているのだろうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます