第223話詠興五首 其四 池水滿
詠興五首 其四 四月池水滿
四月池水滿 龜游魚躍出 吾亦愛語池 池邊開一室
人魚雖異族 其樂歸於一 且與爾爲徒 逍遥同過日
爾無羨滄海 蒲藻可委質 吾亦忘青雲
況吾與爾輩 本非鮫龍疋 假如雲雨來 秖是池中物
その四 四月になり池の水かさが増している
四月になり池の水かさが増している。
龜は遊び、魚が飛び跳ねている。
私は、この我が池を気に入り、池のほとりに一つの部屋をこしらえた。
人間と魚では、種族としては別になるけれど、その興味をひかれるところは一つ。
さて、君たちと仲間になって、のんびりと一時を過ごそう。
君は青い海原を夢見ることはない。
蒲や水草の中で、その身を委ねればいい。
私も青雲の志などは、忘れ去った。
木の門、芽の屋根、膝を入れる場所さえあれば不自由しない。
そもそも、私も君たちも、龍のような種類ではない。
仮に雲雨が沸き起こったとしても、池の中にいるだけの種類なのだ。
○大和七年(833)、洛陽の作。
○世俗にとらわれない、悠々自適の生活を送っている。
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