第210話哭微之

哭微之


今生豈有相逢日 末死應無暫忘時 従此三篇収涙後 終身無復更吟詩


微之を哭す


今、この時をもって、君に会うことは無くなった。

しかし、この私は生きている限り、君のことを忘れることはない。

私は、この三篇の詩に、涙を収めた。

今後は、私は死ぬまで、君のことを詩に書くことはない。


○大和五年(832)、洛陽の作。

○白楽天の生涯を通じて、最も心が通じ合えた親友元稹の死を悼む。

 三篇の詩の中でも、これはまさに、悲痛極まりない白楽天の心を、そのまま詠んでいる。

 

 

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