第165話白楽天の蘇州時期

白楽天が五十四歳から、五十五歳の時期。

宝暦元年(825)~宝暦二年(826)。


穆宗は三十歳で死去した。

ついで十六歳の敬宗が即位、翌年宝暦と改元。

しかし、敬宗も翌年の宝暦二年に十八歳で死去。

背景には、宦官の暗躍、朝廷内の権力闘争もあったのかもしれない。


さて、我が白楽天は、閑職であった洛陽の太子庶子東都から、蘇州刺史へとの辞令を受けた。

洛陽を宝暦元年三月末に出発、蘇州には五月五日に着任。

着任後は、江湖に遊んだり、江南の風物を楽しむ生活を送る。

しかし、翌二年に、白楽天は落馬事故で足腰を負傷、また眼病の悪化により、蘇州刺史の職を途中で辞する。

同年九月末頃に蘇州を離れることになった。

また蘇州も、白楽天が好んだ町となった。

その後、洛陽の邸宅には、大好きな江南の風景を庭園に取り込んでいる。


※次回以降、十一首を訳します。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る