第153話春題湖上
春題湖上
湖上春來似畫圖
春に湖上で題する。
湖上の春は、まるで風景画そのものだ。
周囲は山々に囲まれ、水面は静かに平らに広がっている。
山には松が並び緑が限りなく重なっている。
そして湖面に浮かぶ月は一粒の真珠のように輝いている。
緑の毛織の糸筋のように見えるもの、それは稲の穂先。
また青い薄絹の帯に見えるものは、連なっている蒲の若葉だ。
なかなか杭州から背を向け去ることが出来ないのは、おそらく、この湖が私を引き止留めるからなのだ。
※湖上:杭州の西湖。景勝地として名高い。
※排:排列する。
※
※青羅:青い色の薄絹。
※
○長慶四年(824)、杭州の作。
○屏風に書きたくなるような詩、のどかで静かな春の湖が広がっている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます