第142話白楽天、再び長安を出る。

白楽天は長安の朝廷に復帰後、着実に昇進をした。

また、長年の友人元稹はさらに出世し、長慶二年二月には宰相となった。

しかし、元稹は「宰相就任にあたって宦官の力を借りた」と非難を浴びて、数ヶ月で罷免、六月には同州刺史として都を追われてしまった。

結局、白楽天も都には居づらくなり、自ら願い出て、長安の朝廷を離れることにした。

新任務は、杭州刺史(長官)。現在の浙江省(上海の南)

杭州への途上で、商山に登り、襄陽からは漢水を下った。

長江を通り、かつて暮らした江州にも立ち寄り、十月一日に新興の町杭州に到着した。

地方行政官としては、新たに水利事業を起こすなど優秀だったようだ。

また温暖な気候の杭州が気に入ったらしく、余暇も十分に楽しみ、任期が満ちるまで充実した生活を送っている。


次回以降、十五首を訳します。

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