第140話曲江感秋二首幷序
曲江感秋二首幷序
元和二年三年四年 予毎歳有曲江感秋詩 凡三篇 編在第七集巻
是時予爲左拾遺 翰林學士
無何 貶江州司馬 忠州刺史
前年 遷主客郎中 知制詰 未周歳 授中書舎人
今遊曲江 又値秋日 風物不改 人事屢変
況予中否後遇 昔壮今衰 慨然感懐 復有此作
噫 人生多故 不知明年秋又何許也
時二年七月十日云耳
秋の曲江で様々考える。
元和の二年、三年、四年と毎年「曲江で秋にものを思う」の詩を作った。
その三首は、私の文集第七巻におさめてある。
その時の私の官位は、左拾遺、翰林學士だった。
その後まもなく、江州司馬、そして忠州刺史へと左遷の身となった。
そして去年に、主客郎中、知制詰として、この長安にもどってきた。
一年も経たずに、中書舎人へと出世を賜った。
さて、今は曲江に遊びに来ている。
また、懐かしい秋の曲江に出会っている。
目の前の風景は、かつてと同じ。
人の世だけが、様々めまぐるしく変化する。
ましてや、我が人生は、中ほどは無卦(凶)、後に有卦(吉)だ。
昔は壮健にして、今は老衰。
様々考えると、浮かんでくる想いは、はかりしれない。
ああ 人生には多くのことが起きる。
来年の秋は、またどこにいるのだろうか。
時に長慶二年七月十日。
※曲江:長安の南、水辺の行楽地。
○三十代の頃に訪れた曲江を、流刑が終わり、長安に出世して戻ってきたので、再び訪れている。やはり感慨深いものがあると思う。
※次回から、本文を訳します。
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