第133話別種東坡《とうば》花樹両絶 其一

別種東坡とうば花樹両絶 其一


二年留滞在江城  草樹禽魚盡有情 何處慇懃廻首 東坡とうば桃李種新成


東坡とうばに植えた花と木と別れる。絶句二首。その一。

二年間、川沿いの町に滞在し、動くことがなかった。

それでも、草や木、鳥や魚の全てに情を感じる。

その中で、名残惜しいと思うのは、どこなのだろうか。

東坡とうばに植えて、ようやく大きくなったばかりの桃李の木。


○元和十四年(819)、忠州に着任してから、翌年十五年九月に離任するまでの二年間、ほとんど町の中にいて行楽もしなかたと思われる。

その中で、人はともかく、草木鳥魚には愛着を覚え、自ら植えた東坡とうばの桃李については、格別の思い入れを持っている。

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