第71話訪陶公奮宅幷序

訪陶公奮宅幷序


予夙慕陶淵明爲人  往歳渭川閑居  嘗有傚陶體詩十六首


今遊廬山 経柴草 過栗里 思其宅 不能默獣 又題此詩云



陶公(陶淵明)の旧宅を訪ねる。ならびに序。


私は、昔から陶淵明という人物に魅力を感じていた。

以前、渭水周辺に閑居していた時には、「陶体に倣う十六の詩」を作ったほどである。

そして今、廬山に遊び、柴桑を通り過ぎ、栗里に立ち寄り、陶淵明を想ってその旧宅に着くと、心は抑えられない。

そして、この詩を詠むことにしたのである。


※陶公:陶淵明(伝365~427)、東晋、宋の詩人。

    白楽天が影響を受けた詩人。

※旧宅:陶淵明の自宅は、江州の西南五十里、柴草山にあった。

※渭水閑居:白楽天は、母の喪に服して、元和六年(811)から九年まで渭水周辺に蟄居していた。



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