第2話 数字愛好者。

やぁ。こんばんは。


君がナプラの言っていた旅人さんか。


僕はダリワ。

僕の仕事かい?時間の管理をしているよ。


この街の時間は生きているからね。

だから誰かが管理してあげないと。

時間が逃げ出してしまったら大変だろう?


何をするのかって?


そうだな、僕は数字と話をしてあげるんだ。

それから順番に並べてあげる。

それからはぐれた子を探したり、散歩に連れていったりね。


数字達は可愛いよ。

僕の言うことをちゃんと聞いてくれるし、何より嘘を吐いたりもしない。

勿論裏切ることもない。


そうだよ、全て数字になってしまえばいいのにな。

そしたらこの世の中に怖いものなんてなくなる。

僕は今よりもっと幸せになる。


……そうだろ?なぁ、旅人さんも、そう思うだろ?

あんたも数字にならないか?

俺がちゃんと世話してやるからさ。

何にも心配要らねぇよ。

なぁ。どうだい。


……っと、すまない。

どうやら少しばかり興奮していたようだ。


安心して。

僕は君をどうこうするつもりはないよ。

僕には数字がいるからね。


さて、そろそろ戻らないと。

数字達におやつをあげるんだ。


君も気が向いたら家においで。

可愛い数字達と待っているから。

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