3章
第5話 破滅への道
その会議が終わって数年が過ぎました。B星以外の星が提示された方法を取ったのかは分かりませんが、未だに人口問題で苦労しているようです。
そんな中、数年ぶりに高等人類の連絡船がやってきました。
B星の代表はこう伝えます。
「主様。お示しになられた薬により我が星では人口問題はすっかり解消出来ました。こうして我が星では他の星の分も物質uαにエネルギーを貯めることが出来ています」
高等人類の1人はこう答えます。
「ほう。あの薬を使ったのか。物質uαの成果も見ると結果は良好なようだな」
B星の代表は嬉しそうに返事をします。
「はい、おかげで反乱分子を抹殺し一掃することにも成功しましたし、住民もすっかり従順で我々も仕事をしやすく大変助かりました」
「抹殺…。そうか、まぁそういう使い方も出来るからな。他には何か報告はあるか?」
「そういえば天文学者から惑星系の外から不自然な信号のような電波をキャッチしたとの報告がありました。現在、B星の調査機関で解析中です」
「…。それはもしかしてこういうような信号パターンではなかったか?」
B星の代表は渡されたデータを天文学者からの報告書に書かれた情報と照らし合わせました。
「はい。そうです!ほぼ一致しています!解析チームの報告によると、何やら暗号のような情報が含まれる痕跡もあるとのことです。主様はこれが何かご存知なのですか?」
「我々もその信号はキャッチしていてな。どうだ?解析できそうか?」
「そうですね。報告には解析により言語情報の一部のようなものが出てきたと書かれています。もう少し観測データが揃えば完全な解読も不可能ではないようです」
「なるほど。分かった。前回はここまで30年だったな。今回はだいぶ続いた方か。では一掃作業に入れ」
高等人類は一緒に来た者達に何やら命じます。
「あの?何か起きたのでしょうか?これから何かなさるのですか?」
B星代表は不思議に思い、疑問を投げかけました。
「そうだな。どうせ教えても無駄なのだが、何も知らずに死ぬのもつまらないだろう。せっかくだから教えておく。
お前たちの星の文明はこれで終わりだ」
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