深爪

誰も入れるつもりはないから、


開け放した心は冷え冷えとしている


底冷えのする大理石の床の向こうには作り物めいた空


そしていくらか物音を立てている海


また誰かが扉をノックしたら追い払おう


物憂いせわしさに浸りながら


私は今日も目を開けたまま眠っている



低気圧の度に詩がまた一つできる


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