#2.1 光城学園女子高等学校籠球部 おまけ
少々言いそびれた事があった気がしますので、補足的に。
この作品のもったいない点は、先述の記事で述べた事の他にもう一点あります。
「僕が★3をつけなかった理由」という主題から外れてしまう内容なので、本作でそれを指摘するのもなかなか反則に近いのですが、お互いバスケットマンゆえ一度のテクニカルファウルはお目こぼしいただきたい。
この作品がとても損をしていると思う部分、それはズバリ作品タイトルです。
まずは作品タイトルを眺めてください。熟読するのではなく、カクヨムで作品を検索した時につらつらっと流し見る感じで。
「光城学園女子高等学校籠球部」
読めません。
いやもちろん目の焦点を合わせて熟読すれば読めるんですが、作品検索結果の一覧に出て来たものをつらつらっと流し見る感じの読み方では、このような漢字が13文字連続で来る短文の意味を読み取る事はできません。
Web小説の読み手、とりわけ「なんか面白そうなのねえかなー」と検索している人々は非常に移り気です。検索結果一覧に出て来た作品も、流し見で「おっ」と興味を引くものがなければ、さっさと次へ行ってしまいます。
まず集客力の点で、このタイトルは大きな損をしていると言えるでしょう。
問題は集客力だけかと言えば、それだけでもありません。
この作品に目を留めてくれた人は、「光城学園女子高等学校籠球部」というタイトルから何を想像するでしょう。
そもそも一般的に、
これがなろうだったらかなり致命的ですが、カクヨムにはキャッチコピーの機能がありますので、この作品がバスケットボールを題材としている事は伝わりますが……
問題は題材よりも、むしろ作品の雰囲気との乖離であると小生は考えます。
先述の記事で述べたように、本作はメインキャラクターたちの掛け合いのテンポの良さを長所とする、ライトノベル的な雰囲気の強い作品です。
では、ここでもう一度タイトルを振り返ってみましょう。
「光城学園女子高等学校籠球部」
このタイトルからは、作品の実態の雰囲気が伝わってきません。
漢字13文字、それも重々しいイメージのある「城」や、多くの人にとっては見慣れない、そして画数の多い漢字である「籠」といった文字を含むタイトルは、一見して抱く印象がまず重い。
ましてや「学園」に「女子高等学校」が重なって、くどさもある。
それが本編のライトなノリと相反してしまっています。
ゆえに、読んだ人が第一印象との乖離を感じる事も、ままあるでしょう。
近年ではライトノベル界において、やたら長くて説明的なタイトルがしばしば批判の対象となっています。
ですがそれらは、作品と波長の合いそうな人、いわゆる"見込み客"とでも言うべき人々に興味を持ってもらい、手に取ってもらうための工夫によって生まれた文化であると今日では分析されています。
ああいった作品ほど極端になる必要はないのでしょうが、もう少しパッと見で具体的な印象を抱けるタイトルにする事で、"見込み客"を逃す事が減り、ひいてはPV増加に繋がるのではと思います。
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