〜 ケルテの三つ子 〜

それはそれは昔…

主座につきしはクロノスの時。

ケルテの三つ子と呼ばれた天使はいた。


二人はハズミ枝を共にし東より。

一人は西により。


天界始まって以来の出来事であったが、慣例に従い任せられたのは一人の関門の天使であった。

(あぁ…、何て騒がしいのかしら…)

木剣を振るったヤンチャな二人の姿に思わずため息をつくのは、関門の天使・リグナエルと幼い漆黒の髪の天使・リスティエルであった。

「やぁ!」

「はぁ〜!」

「とお〜!」

もう少しリスティエルのように聞き分けが良かったらどんなに気は楽だろう。聡明なるリグナエルでさえ男天使の二人には手を焼いていた。

・・・

この後に地上界(地球ではない)を盾に反旗を翻したバルエルの反乱は、魔獣を操る"獣玉"を手に長患うように始まりを告げる。

その戦火に名を連ねるのは今はまだ幼いケルテの三つ子であった。

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