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…良く分からない兵站作戦みたいのに協力して、女の子を助けてから二日後。



「…お、とりあえずは完成か」



精霊用に…と、とりかかってた金属防具一式を更に改造したモノが完成。



…あ、実は昨日…着替えの整理も兼ねて魔王城の自室へと帰って、クローゼットを整頓してたら…



なんか強化外骨格スーツに良く似た全身タイツが出て来たってば。



しかも、ソレ…どうやって作ったのか覚えてないけど、一緒にあった研究ノート?みたいな数枚の紙を見るに魔力を通して身体を強化するタイプらしい。



…つまり、魔物や魔族がやる魔術を使わない方の…魔力を使った感じの身体強化を人間でも出来るようになるっつー発明品。



ちなみに、魔術や内向的な身体強化と違って耐久力(タフネス)じゃなくて物理的に防御力(皮膚や肉、骨とか筋肉の硬度)が上がる。



ゲーム風に説明するなら…魔術による身体強化はHP値が増えて、魔力による身体強化はDEF値が増える…ってとこかな?



…俺が作ったのか、魔族が作ったのか…それとも旧時代の遺物なのか分からんけども…



えらいモノを発見した!って思ったね。



ソレにご丁寧に研究結果や実戦データ、挙句に作り方まで書いてあったから…今回のにその技術をちょこっと使わせてもらった。



そのおかげで、金属防具一式のように身に着けるような見た目にはならず…



見た目的には細長い腕輪や足輪を付けてる感じみたいになる予定。



…あとはコレを魔剣に取り付ければ終ーわり。



…まあ、コレは今は細長い腕輪や足輪じゃないんだけどね。



どちらかと言えば今の見た目はパワーストーンだし。



さて、リザリー達から魔剣を借りて来よう。



「お、ちょうど良いところに…ちょっと魔剣を貸してくんね?」



受付に向かって廊下を歩いてるとタイミング良くリザリーを発見したので早速頼んでみる。



「魔剣…?別に良いけれど、何に使うの?」


「ただのメンテナンスだよ、無名とかの手入れをしてる最中にふと思いついてな」



不思議そうにしながらも了承して理由を聞いて来るので、適当に嘘を吐く。



「そう、じゃあ今から持って来るわね」


「あ、いつもの部屋に置いといて…マキナやエルーのとこにも行くから」


「分かったわ」



流石にこんなどうでもいい俺の嘘は見抜けなかったらしく、普通に取りに行こうとしたので別のも集める事を告げて置き場所を指示した。



そしてエルーやマキナにも同様の嘘を吐いて残りの魔剣を集め、いつもの部屋へと戻る。



…今はちょっとだけ魔術が使えるようになってるのでパワーストーンのような魔道具…魔導武器?的なのを魔剣に取り付けるのにそんなに時間はかからずに済んだ。



…どうやらニーナ達は聖域に戻ってるみたいだな、起きる気配も無かったし…



意図せぬサプライズになったが、まあいいか。



「おーい、起きろー」


『…なによ…って創造主?』


『せっかく遊んでたのに…ってアレ?創造主?』


『珍しいな、創造主が我々を呼ぶとは』



俺の呼びかけに最初にニーナが反応し、次にユリが反応してファイが人化した。



『…?』


「お、気づいた?早いな」


『『…何コレ?』』


『…こんな装飾品、今まで無かったような…』



アニーがすぐさま手首に着いてる腕輪に気づき、不思議そうに首を傾げたから俺がそう言うと他の三体の精霊達もソレに気づいて不思議そうにする。



「お前らのために作ってやったんだよ…調整はしてないし、人間用のデータを元にしてあるから…多少の何かがあるかもしれんが誤差の範囲内だと思う」


『作った?調整?』


『なになに?なにかあったの?』


『…人間……データ…?』


『…!もしかして、さきほど言っていたアレが…!?』



わざと主語を抜かして説明すると、案の定女性陣?達には分かっていない反応をされたけどもファイだけは何かを察したらしい。

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