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「…あれ?」


「あ…程人居たの?」



実家の自室へと影移動し、リビングへと降りると何故か母さんの姿が。



「今日は仕事じゃねぇの?」


「たまたま近くに用事があったからついでに家で昼食の休憩を取ろうと思って」


「なるほど」



俺が冷蔵庫を開けながら聞くと母さんはお湯を沸かしながら答える。



…にしてもスカートのスーツってなんで露出も無いのにエロく見えるんだろうか?



着てる人が美人で若い…もとい若く見えるから?



…究極のアンチエイジング薬のおかげで見た目が20代前半から10代後半にしか見えないから、あれで実年齢40代って絶対信じられないよな…



「?どうかした?」


「いや…美人がスーツ着てるとなんでエロく見えるんだろうな、と思って」


「…そういうのは思ってても口に出さない」



見られてる事に気づいた母さんが不思議そうに聞いて来たので、正直に思ってた事を言ったら注意されてしまった。



…子供が実の親を性的な目で見るなんて父親でも母親でも若くて見た目が良いか、二次元の中だと思っているけど…



ソレに+αで長い事親元を離れてた、ってのを追加した方が良いかもしれん。



毎日のように一緒に居たら親姉妹を性的な目で見る事はほぼ無いと思う。



だが小さい時から年に一回会うか会わないかで離れてたら?



…そうなると母親、父親…姉、兄、妹、弟とかいう感じが薄れて普通に性的対象になるのでは?



たとえ血が繋がっていたとしても多分関係無いんじゃないかな?



…俺は男だから性的欲求が高いからそうなるんてあって、もし女だったら同じ状況でもどうなるかは分からないけども。



女は30代から性的欲求が高まってくるとかこないとか…



逆に男は30代から性的欲求が減少していく、って話しだから…すれ違いが凄い。



やっぱり同じ人間という種類ではあっても男と女は違う生き物なんだなぁ…と再確認やわ。



「でも実際どうなの?指輪してても誘われるっしょ?」


「…まあ中には見境なく誘って来る男性もいるけど…」


「浮気したいとかならない?俺や藍架…愛梨も良い歳だし、あの役立たずにもとっくに飽きてるんじゃないの?」



この前藍架だったか愛梨だったかに聞いたけど、なんでも結構前からレスに悩んでるとか。



もう愛梨が産まれたぐらいからヤらなくなって不満がどうのこうの…



たまに一人でシてる所を見た…とか娘に言われてるぐらいだから、流れで若い男に走ってもしょうがないような気もするけどな。



「ん~…あー…程人に…息子にこんな事を言っても良いのか分からないけど…」


「え、なに?ヤらせてくれんの!?」


「違っ…!うくもないけど…うーん…あー…」


「…実は既に不倫してて、役立たずとの離婚を考えてるとか?」



なんとももったいぶったような母さんの言葉に期待を込めて聞くも、あやふやな返事なので推測で問う。



「…そうじゃないんだけど…」


「ん~、じゃあ藍架の職場の人と不倫してて結婚を考えてるとか?」


「いやいや、ソレはあり得ない」


「じゃあ…愛梨の同級生か担任の先生?」



とりあえず適当に下手な鉄砲数撃てば当たる理論で思いついた事を聞いていく。



「ソレも無い…と言うかなんで藍架愛梨関連?」


「いやー、息子に言えない事ってソレぐらいじゃ…後は…実は最近レスが解消されたか俺を寝てる最中に襲ってるとか?」


「あ、あはは…やだね、この子…なんで母親が息子に手を出すと思ってんのよ?しかも寝てる最中に睡眠導入剤と精力増強剤を混ぜた物を飲ませてから寝てるのをちゃんと確認してからだなんて…」


「…そこまで詳しくは言ってないんだけど…他になんかあるかな…?」



なんか否定する時に母さんが急に早口になって怪しい…とも思ったが、ここは日本なのでそんな展開ねぇか…と考えを改めて別の質問を考える。

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