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色々な準備をしての翌日。



「すみません…お待たせしましたか?」



下の子達は遊びに行き、他の子供達は学校に着いたであろう時間に女の子がやって来る。



「いや、時間は伝えてなかったからな…早い方だと思うよ?なあ?」


「そうですね、まだ8時35分ですし」



俺の隣で一緒に待っててくれた現メイド長が腕時計を見ながら微笑む。



「んじゃ、行くか…あとはお願い」


「分かりました、お気をつけて」



とても綺麗なお辞儀で送り出され女の子を引き連れるように修練場に向かった。



「…おっと、この先はコレを付けてくれる?」


「…?分かりました」



修練場に入る前に女の子にアイマスクを渡して付けさせる。



んでもって女の子の手首を掴んで中に入る振りをして修行場所へと影移動した。



実は、待ってる間にメイドの血を少しだけ吸わ…舐めさせて貰ってたんだよね。



首筋舐めただけなのに、あんっ…とか色っぽいってか艶めかしいってか…



とりあえずそんな声を上げられたら反応するのも仕方なくね?



おはようございます!バリにフルおっきしちまったよ…くそ。



まあソレはさておき。



「もうソレ取ってもいいよ」


「…えっ!?ここ…どこ!?」



女の子は目隠しを取ると辺りを見渡して驚愕する。



「アイツらには内緒だけど…実はあの建物の中にはワープ装置を隠してたんだよね」


「ワープ…装置…?」


「ん、一回使うと次使うまでの…エネルギーを溜めるのがかなり時間かかるってのがアレだけどな」


「そんな物が…」



どう考えて嘘八百な話だが少女は信じたらしい。



…建物の中に入ったと思えばソコは森の中でした、みたいな状況になりゃ疑えって方が無理があるか。



因みにココは森の広場みたいな場所で近くに大木、その隣に大きめの泉があるっつー…



ゲームとかアニメに出てきそうなほど典型的な場所だな。



「あの…アレはなんですか?」



女の子は地面に描かれ白く発光している魔法陣を指差した。



「ん?ああ、アレは後から説明するよ…とりあえずついてきて」



質問の答えを後回しにして手招きし近くの小屋まで案内する。



「…小屋…?」


「今日から暫くココで暮らしてもらう…って言っても風呂入って寝るか、食事するかでしか使わないと思うが」



俺は小屋のドアを開けて中に入るように促して説明した。



小さな小屋なだけに部屋の数は三つだけ。



冷蔵庫とキッチンがあるリビング

洗面所兼脱衣所のある風呂場

ベッドとタンスのある寝室


冷蔵庫、洗濯機、タンス、テーブル、イス、レンジ以外の家具は何も無い。



一応大きめの冷蔵庫の中には一週間分の食品と飲み物、アイスやプリン…ケーキなどのスイーツが入っている。



肉魚とかアイスは当然下の冷凍庫?的な部分だよ?



説明するまでもないと思うけど念のため。



女の子に小屋の中の案内をして、荷物を置いたら外に来るよう言って先に外に出た。



「やっほー!!」



少し歩いた所で叫ぶとガサガサ…!と木や茂みが揺れる音がして部下達がやって来る。



「よお、今日からよろしくなー」



実は昨日の内に魔王城や魔大陸に戻って部隊の中でも俺に従順な部下達に手伝ってくれるようお願いしてたってば。



特にやる事もなかったからか、俺に逆わないようにしてるからなのか分からんが…



とりあえず普通にOKしてくれた。



「ひっ…!!」



小屋から出てきた女の子が俺の部下達を見て悲鳴を上げる。



「あ、そこら辺に立てかけられてる剣取って」


「け、剣…これですか!?」



女の子はドアに隠れるように鞘に収まってる剣だけを出した。



「そう、それ…じゃあ修行を始めようか」



明らかに怯えてるような様子を見せてるがそれを無視して告げる。

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