05
「くそ!なんだこいつ…!」
「なんとしても食い止めろ!!」
「ぞ、増援はまだか!?このままだと…!」
イグニス国に影移動して二時間後。
俺は目的の場所から離れた街で買った仮面を付けて目的の場所で暴れていた。
理由はあの女の子を引きずり出すため。
因みに目的の場所はイグニスルス半島。
んでこの仮面を買った街は海の向こう側の陸地…本陸?的な所。
かれこれ一時間半は暴れてるからそろそろ来そうなもんだけどなー。
一応殺してはいないよ?流石に前の戦争的なアレで大量に殺した後だからさ…
これ以上世界の人口やイグニスの軍事力を減らすワケにはいかないんだ。
そんな事したら調停者から怒られてしまうぞ。
…にしても最近はよくイグニスと関わる気がする。
「!?ぜ、全員撤退だー!!」
「…やっと来た」
俺を追いかけてた奴らが止まり慌てて気絶している奴らを担いで後ろに下がる。
総員撤退という大騒ぎの最中、コッチに向かって歩いて来ている女の子の姿が見えた。
「よ~う、久しぶり?会うのはコレで3回目だな」
俺はちょっと遅足で後ろに下がりながら仮面を取って挨拶する。
「違う…今回で5回目」
女の子は早足で俺に近づくと首を振ってそう返事した。
…右手にはライナが奪われた剣を持っている。
はぁ…やっぱりこの子はあの剣に選ばれる数少ない人間の一人だったかぁ。
あの剣は俺の知り合いしか選ばれないハズなのに。
「そうだっけ?…ヤダヤダ、歳は取りたくないもんだねー」
普通に歩くような速度で後ろに退がりながら仮面をつけた。
「…5年前から全く見た目が変わらないけど…実年齢は何歳なの?」
「外見+5だよ」
酒も飲めるしタバコも吸えるさ…と言って女の子に背を向けて走る。
「21~24ぐらい?」
女の子は俺の後を追いかけながらも声が届くぐらいの一定の距離を保つ。
「その中間ぐらいかな?」
振り返って笑いかけながら返し更に走る速度を上げた。
そしてほぼ全力疾走のような速さで走る事10分。
普通なら誰も来ないであろう廃墟跡地に到着。
「ココなら話を聞かれる心配は無いんじゃね?」
俺と同じスピードで走ってたハズなのに女の子は顔色一つ変えず息一つ乱さないで立ち止まる。
…流石に高スペックなだけはあるなぁ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます