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戦争?的な事が終わってから一週間後。



俺はいつもの公園のいつものベンチに横たわっていた。



いやー、あのあと色々とあったよ?



ユニオンの上の方から呼び出されてお偉いさん方から、良くやった。だの労いやら祝いの言葉を言われ続けたらしい。



祝勝会だの祝勝式って言ってたってけ?



行ったのはエルー、リザリー、マキナ、ショコラ、ハルト、エリア達だったけど。



俺はめんどくさいから拒否した。



んで報酬額を聞いてびっくり。



総額1500億だってさ。



…一人頭約214億ぐらいか?



ソレは研究費用として7つの各研究所に分配したんだと。



まあ良く考えたらたった5人で敵国の侵入を防いで撤退させたんだからソレでも安いと思うんだがな。



俺ら円卓の騎士ばりに国に貢献しまくってんぜ?



あ、そうそう…リザリーとマキナとショコラ。



あいつら今回の件で円卓の騎士候補に上がったんだと。



今の円卓の騎士に女性はマーリンの一人しかいないから、三人共一気に称号を与えられれば世界初だ!って上の方が強引に候補に推してきたらしい。



まあ候補ってだけだから選ばれるとは限らないが…



あいつらが円卓の騎士の称号を与えられようもんなら俺はもう側には居られん。



明らかに立場に差が出過ぎている。



魔物と人間、という正反対の立場の問題じゃなく友達としての立場の問題だ。



俺みたいな下層の立場に位置する奴と釣り合うハズがない。



エルーは貴族と研究者、軍人の立場があり…



ハルトやエリアも研究者や軍人という立場がある。



だが俺は何も無い。



貴族でも研究者でも軍人でもない。



友達という立ち位置は立場が対等じゃないといずれ成り立たなくなってしまう。



ま、俺としてはどっちでもいいが。



どうせ一年も離れれば忘れちまうし。



寂しくもなんともねぇ。



元々そうなる事は昔っから予想してたんだ、早いか遅いかの違いってだけで。



離れて忘れたとしても会えば思い出す。



友達として成り立たなくなっても元友達だった事には変わりないし、知り合いっていう最低限の繋がりは保てるだろ。



人間関係なんて所詮そんなもん。



繋がって離れて繋がって離れて…どうせ記憶力の弱い俺には繋がっても離れても忘れるだけ。



ふとした拍子に思い出して昔を懐かしむ、ソレで良いじゃないか。



おっと…コレ以上は感傷に浸っちまう。



考えるのは止めだ。



「くあ~…」


「あ、いたいた」



俺がベンチの上であくびをしながら伸びをしてるとマキナがやって来た。



「ん?どした?」


「じゃーん!」



マキナは珍しく腰に差してた剣を取って俺の目線の高さに上げる。



『…この感じ……まさか創造主…!?』



少しして頭の中に直接響いてるような感覚の声が聞こえた。



「…えーと…そう、思い出した!アニーか」


『創造主…!…ニーナから………てたけ……会いたかったよ~!』


「うおう!?」



ボソボソと呟いたと思えば急に叫び人化して飛びついてくる。



妖艶な感じのニーナと違って見た目はまだまだ子供みたいだ。



見た感じはだいたいクレインと同じ歳ぐらいじゃねえかな。



セミロングで右側に小さく結われたサイドポニーがなんとも可愛いらしい。



『創造主創造主創造主ぅ~!』



アニーは俺に抱きついたままグリグリとほっぺや頭を擦りつけた。



「アニーがどうしても程人君に会いたいって言うから連れて来たの」


『…だって…ニーナだけ、ズルいもん…』


「よーしよし」



拗ねたようにソッポ向くアニーの頭を撫でる。



「で?何の用だ?まさかコレだけじゃねえだろ?」


「うん、アニーはついでで本当はご飯の誘いに来たんだよ」


「ご飯ねぇ…」



まあいいか、とアニーに抱きつかれたまま立ち上がった。



「エリアとハルトはもう帰ったんだっけ?」


「昨日ね、寄る所があるって言ってたかな?」



抱きついたままのアニーをおんぶして歩く。



「つー事はショコラも今日までか」


「寂しい?」



マキナは意地悪そうな顔で笑いながら聞いてくる。



「そうでもないな、どうせ会おうと思えばいつでも会えるし」


「そだね」


『創造主の背中……』



背中にほっぺをすりすりしてるアニーにため息を吐きながらも適当に雑談しながら研究所に向かう。

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