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つまり…男でも顔が女性的に可愛かったり美しかったらイけるって事だ。



写真やエロ本をオカズにするのも視界的快楽の一つだろ?



息を切らしながらも必死についてきてるこいつだって顔は女の子っぽい。



だから性的にナニカされてても不思議じゃない…



かもしれない。



一般論で言えば。



俺からしたら不思議でしょうがないが。



どんなに女顔で女の格好をしようが男だろ?



その事実は変わらないだろ?



良くもまあ男が男に対して性的興奮できるよな…



俺には無理だ。



絶対に100%無理だ。



非生産的過ぎる。



もし、男が男とヤって子供が出来るのならいいよ。



ソレならば俺も女顏で女の子の格好してる男に限り喜んで手を出そう。



だが…ソレはあり得ない。



人間の生体上、生物学的にあり得ないんだ。



男は命を宿せる身体じゃないんだよ…!



俺が言いたい事が分かるか?



非生産的な事が当たり前になると滅ぶんだよ…



畑を耕して植物を育てた事がある奴なら分かると思うが…



美味しくなるかも

コレしか無いんだよ

良いじゃんこれで



とか言って水の代わりにジュースや海水、スープをかけても育たないんだよ!



そんな非生産的な事をしてみろ、植物はあっという間に枯れていくぞ!



そして畑の植物は全滅する、確実に。



言いたい事から大分ズレたが…そんなとこか。



非生産的な事をやってると滅んでいく一方だ。



だから俺は男になど絶対に手を出さん。



エリアみたいに神が性別を間違えた…みたいな容姿をしていてもだ。



だからこんな少年に性的興奮なんてするわけがない考えただけでヘドが出る。



「はぁ…はぁ…どこ、まで、行く、の…?」


「なんでついてくるんだよ」



息を切らしながらも必死についてくる少年を不思議に思い、聞く。



「だ、だって…他に、行く、とこ、ない…し…!」


「はぁ…」



俺はキョロキョロと辺りを見渡して路地裏に入った。



少年もフラフラしながらもついてくる。



「ホラよ、コレしかないがやる」


「はぁ…はぁ…え…?」



路地裏を少し進んだ所で止まりポーチから中途半端な札束を取り出して少年に渡す。



「世界共通紙幣だが銀行に行けば円と取り替えてくれるよ」



レートはどれくらいだったかな…?



世界共通紙幣一枚で一万と端数ぐらいだよな?



前はドルに換算したら100ドルだったし。



6、7年前の事だけど…多分今も変わらんだろ。



「え…?いいの…?」


「70枚近くはある、多少の日数は過ごせるハズだ…もう俺についてくるな」


「なんで…?」



少年は女の子のような見た目で上目遣いをしながら聞いてくる。



…うわ、気持ち悪ぃ。



「空を見ろ…もう陽が沈んで妖怪共が動き出す時間帯だ、お前みたいな少年を巻き込むわけにはいかない」



この国には嘘も方便と言う言葉があるし、適当に言っとけば納得して離れるだろ。



「…もしかして…お兄さんってハンター?」


「違うに決まってんだろ、行くべき場所があるんだよ」


「行くべき場所…?」


「…時間がねぇ、もうついてこようが止めはしないが…死ぬぞ」



俺はジャンプして建物の窓の所につけられてる鉄格子を掴み、更に上に飛んで別の窓の鉄格子を掴む。



そしてまた飛び建物の屋上に着地した。



危な…ギシギシと音が鳴ってたぜ…あと2秒手を離すのが遅かったら鉄格子が外れて地面に落ちてたかも。



…最初からこの方法を取ればよかったな。



いや、普通にやってたら目立ってた…っつーかもう剣を腰に差してる時点で目立ってたけど。



街中を歩く通行人はみんな見てたし。



写真を取られないようにかなり早足で逃げるように歩いてたから多分セーフ。



さて…このまま建物の上を移動しつつ人気の無い所まで行くか。



そして影移動でユニオンに帰ろう。



いつまでもこんな所に居られるか。



俺は建物と建物の上をぴょんぴょん飛びながら街中から離れるように走る。

















ふー、ここまで来れば大丈夫だろ。



アレから一時間、街の端っこ辺りの人気が全然無い所まで移動した。

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